見透かされた虚偽


ダンとの戦いを終えたジョースター一行
仲間達もジョセフを助けることができて安心していた
しかし承太郎だけはまだ何か納得がいかない様子だった、一緒に旅をしている仲間なまえがどうしたのかと声をかければ彼はそのまま彼女の腕を掴んでホテルの部屋へと連れて行った


壁際に追い詰められたなまえは眉間に皺を寄せて自分を見下ろしている承太郎を見上げた

「な、何?どうしたの…?」
「俺があいつにコーヒー買いに行ってる数分の間に何かあっただろ?」
「!!」

ドキリ、と心臓がなったなまえ
何かを隠していたことがバレたような顔をした彼女の顔を承太郎は見逃さなかった
そして顎を掴んで上にあげさせた

「言え」
「べ つに…何にもないよ…?」

まだ誤魔化して笑うなまえの襟元を力強く掴んだ

「ならここで裸に引ん剥かれても…俺が怒るようなことは何もねぇんだな?」
「え…」

次の瞬間、力強くベッドの上に押し倒された
すぐに体を起こそうとしたのだがすでに承太郎が上に圧し掛かっておりそれは無駄だった
彼はそのままなまえの襟元を左右に開き、首筋につけられた跡に目を見開いた

「これは…!?」
「見ないで…承太郎…」

自分がいない間にダンはなまえの首筋にキスマークをつけていたのだ
大切な女にこの様なものをつけられていたことに承太郎はカッとなってその上から跡をつけるように唇を押し付けた

「っあ…!痛い…っ!!」

唇を離せば新しい赤い跡に変わっていた、満足感が得られた自分は
だがなまえは涙を流して震えていた。そんな彼女を見た承太郎はいつもの冷静さを取り戻して彼女を優しく抱きしめた

「すまねぇ…」
「承太郎…ごめんなさ…んっ」

謝る彼女の唇が塞がれた、少ししてから唇は離された

「なんでお前が謝るんだ」
「…私嫌だって言ったの…でも…ジョセフおじいさんを殺すって言われたから…っ」
「……じじいを守ってくれて感謝するぜ」

自分の祖父を守るために犠牲になってくれたなまえを愛おしく想い力強く抱きしめる
二人はベッドから起き上がって座った

「…日本に帰るか?」
「…それは嫌、承太郎を守りたいもの」
「…やれやれだぜ」

こう自分が言っても彼女が帰らないだろうとは思っていたが、本当にその通りになってしまった
承太郎は突然真剣な瞳をしてなまえを見た

「…例えまた仲間を人質にとるようなせこいスタンド使いが現れて、またお前を犠牲にさせるようなことはさせねぇ……悪いが俺はお前を一番に守る」

例えそれで他の仲間が死んだとしても






自分の彼女に手を出されて「頭に来ねえヤツはいねぇッ!」な話ですw
亡霊
120623


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