星影クラシカル


「えーと…卵と…」

買い物に来ていたナナはカートに娘を乗せて食料品を見て回る
途中で野菜を手にとってはどちらがいいか比べたりしながら、娘は人形を振り回したりしながら母親の行動を見ていた

「クリスもクリスティもたくさん食べるから…ママ困ってるのよ」
「まー」

娘の額を突いてやれば構ってもらえてることに嬉しそうに笑う
その時クリスティの視界にペットコーナーの看板が目に入り、暴れだす
それに気づいたナナははいはい、と困ったように笑いながらそちらへとカートを押す


「わんわん!」

ペットコーナーには犬や猫…うさぎなどの小動物がたくさんいた
クリスティを連れて買い物に行けば必ずここに行かなければならないのだ
好奇心旺盛な娘は犬や猫を見たくて堪らないのだ
犬が入っているガラス越しのゲージにカートを近づけてやればクリスティはガラスに手を当てる

「このこちいさいよ!」
「赤ちゃんなのよ、クリスティと同じね」
「おねんねしてる…」

クリスティが来ても一向に起きて来ないので残念そうな顔をした
そんな娘の頭を撫でて次のゲージへと進めば今度は起きていたので嬉しそうに笑った

「おきてるよ!」
「クリスティに挨拶してるんだわ」
「わんわん!」

犬に夢中になるクリスティ
その時後ろから気配を感じたナナは振り向いた、そして思わず目を細めた
夫のクリスがしーっ、と唇に人差し指を当てていた
どうやら父親の存在に気づいていない娘を驚かそうとしているのだ
クリスは犬に夢中になっている娘に微笑みながら後ろからガシッと抱きしめた
抱きしめられたクリスティは誰だ、と見上げてクリスであることに気づくと微笑んだ

「ぱぱ!」
「クリスティ、またここに連れてきてもらってたのか」
「ぱぱ!みてわんわんがねクリスティにあいさつしてるの!」

この子だよ、と指を指すので一緒になって見てやる
その光景にナナは思わず頬を緩めて見ていた

「さぁ、そろそろ帰ろうか」
「そうね」
「クリスティ、バイバイは?」
「わんわんばいばい!」

クリスはカートから娘を抱き上げる、父親に言われてクリスティは犬に手を振った






久しぶりのクリスパパ、娘がちょっと大きくなってますw
少年チラリズム
120310


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