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「大した事ないよ。2週間程度だ」

ヴィンセントの言葉にナナはホッとした
ナナシをかばって倒れたヴィンセントはあの後病院に運ばれた
幸い大怪我にはならず2週間程で治るケガだったのだ

「無事でよかったわヴィンセント…それに助けてくれてありがとう」
「何言ってるんだ、当然じゃないか。君は僕の大切な人なんだから……それよりナナ」
「ん?」
「……どうしてケネディくんの後を追いかけていたんだい?」
「え…」

ヴィンセントに聞かれて思わず瞳をそらした
その行動にヴィンセントの瞳が濁った

どうしようヴィンセントに話すべき?
彼を見てると心がザワザワして、何か思い出せそうだって…

「ナナ、ちょっと来たまえ」
「!」

組織の男に呼ばれてナナは出ていく
正直ホッとしていたことに驚いてもいた
病室の外に出るとレオンもそこにいた

「…ヴィンセントが任務に行くことは知っているね?」
「はい…」
「だが彼は今怪我をしていて任務に行くことはできない…だがヴィンセントの代わりはj必要だ」
「それは……」
「ナナ、命令だ。2日後レオンと共に任務に行きたまえ」

その言葉にナナは驚いた顔をした
レオンは口を出した

「彼女は銃を使えない…行っても危険な目に合うだけだ」
「今回君たちが向かう館にはウイルスを打たれて危険な状態になっている人間だっているかもしれないんだぞ?ワクチンが君に打てるのかね、医学の知識を持っていない君が」
「それは…」
「……わかりました。私行きます」

ナナの返事に男は頷いて、その場を去った
残されたレオンはすぐにナナに詰め寄る

「どうして返事をしたんだ!さっきみたいに危険な目に合うかもしれないんだぞ!」
「ヴィンセントは私を助けてくれたもの…今度は私が助ける番だわ!」
「さっき君を狙った奴だって俺たちがこれから任務に向かう奴らの仕業だ。本当は俺を狙っていたんだが何故か君を狙った…恐らく俺と関係があると思ってな……そういう奴らがたくさんいる場所に行くんだぞ?」
「……貴方が守ってくれるんでしょ?」

ナナは真っ直ぐな瞳でレオンを見つめた
レオンはその瞳を受けて口を閉じる

「…とても怖いけど、貴方が私を守ってくれるでしょ?」

自分でも何故こんなことを言うのかわからないけれど
貴方にならこんな事を言える
それに遠い昔…私を守ってくれると誰かが言った
誰かはわからないけど…

わからないけど


レオンはナナの言葉を聞いてあぁ、と答えた

「何があっても俺が君を…ナナを守るさ」


貴方だったらいいな、と心のどこかで思った

そして数日後
レオンとナナは自分たちの任務先へと向かった
彼らが育ち、一緒に暮らしていた街へ思い出がある街に帰ることをレオンは知りながら
ナナは何が待ち受けるのかを心に思いながら


110711

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