08


ピピピピピ
目覚まし時計の音がレオンを目覚めさせる、彼はすぐにボタンを押した
うるさい音が消えて彼は横で寝ているナナに目をやった
朝起きて、隣に彼女がいる
そんな生活が続いてもう3日経った。幸せだった
レオンはナナの頬にキスを落とす

「ん……?」
「おはよう」
「あれ……もう朝?」

ナナは起き上がって周りを見渡す
彼女の周りには遅くまで書いていたのだろうレポート用紙が散らばっていた
すぐに拾い集める彼女をレオンも手伝う

「遅くまで書いてたのか?」
「えぇ…これでもまだ半分以下なの」
「ちゃんと寝たか?」
「もちろんよ2時までには切り上げたわ」

ナナはニコリと微笑んだ
その様子を見て大丈夫そうだ、とレオンは安心した
そして自分が拾ったレポートを見る

「これはなんのレポートだ?」
「……父と母の病気の事とそれを治す治療法について、かな」

1枚1枚レポートを丁寧にまとめていく
そして大事そうにぎゅ、と胸に抱きしめた

「私なりの知識だけだけど…この病気はこの治療法で治るんじゃないか?って訴えたものよ……まぁ今は相手にされないレポートかもしれないけど治療法が発見されればもっと多くの人が救えるわ」
「君らしいな……無理はせずに頑張れよ」

レオンに頭を撫でられてナナは微笑んだ

朝食を済ませた二人は一緒に家を出る
レオンの車にナナが乗る。レオンは必ず彼女を大学まで送ってから自分の勤務地へと向かう
大学についたナナはシートベルトを外してレオンにキスをする

「送ってくれてありがとう…それじゃあね」
「あぁ帰りも迎えに来るよ」
「忙しいなら無理しなくてもいいのよ」
「無理なんかしてないさ…君こそ無理するなよ」

ありがとう、とナナは微笑むと車を降りた
その背中を見送ってレオンは車を走らせた、ナナも車を見送ってレオンの顔を思い出す
心配をかけさせてしまった、と夕べ遅くまで起きていたことに彼は心配してくれた
遅くまでレポートを書くつもりはなかったのだがついつい夢中になってしまい時間を忘れてしまう

「……今日は早めに寝よう」

ナナは一つ欠伸をするとそのまま教室へと向かった


たまにはこんな束の間の話を…次回から物語は進んでいくと思われます…
110612

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