星を追ってる、きみを待ってる
娘の徐倫が刑務所に送られて私はすぐに元夫…承太郎さんに連絡をした
承太郎さんになんとか連絡を取って彼は刑務所に向かった
徐倫は彼が嫌いだし…どうなるのかと心配だった
だけどそこから何も連絡が来なかった
TRRRRRRR
電話の音が鳴り響く
食器を洗っていたなまえは水で泡を洗い落としタオルで拭いて急いで電話の場所へと向かう
「もしもし?」
『……なまえか?』
「承太郎さん!?」
電話の声に驚いた
数ヶ月間連絡がなかった人物からの連絡だったからだ
「今までどうして連絡くれなかったの?徐倫は?大丈夫なの?」
『…すまない。だが徐倫は無事だ』
「そう……」
娘の無事を聞いてなまえはほっ、と安心した
『なまえ…』
「ん?」
『…徐倫を連れて帰ったら、もう一度お前とやり直したいんだ』
承太郎の言葉になまえは唇をぎゅうと結んだ
「……貴方は勝手だわ。徐倫が小さいとき熱を出しても帰って来なかったし、車で事故を起こしても来てくれなかった…」
『………』
「…でも今回は来てくれたわ、気まぐれなのかわからないけれど………でも、そんな貴方を私は今でも愛しているの…っ!」
最後の方にはとうとう堪えられなくなって涙が出た
思っていたことを全て彼に伝えた
「待ってるわ、私」
『すまないなまえ……今から徐倫を連れて戻ってくる』
「うん…」
それを最後になまえは受話器を置いた
*******
「……不思議な夢だと思わない?私と貴方が離婚してて、それを最後に会えなくなるの…」
「くだらねぇ夢だな…俺はお前を離す気なんかない」
そう言って彼は彼女を抱き寄せた
それには嬉しそうに女も微笑んでいた、そして何かを思い出したように顔を上げた
「そうだわ…今日アイリンが彼氏を連れてくるの」
「……」
「そんな顔しないで、アイリンが選んだ人だもの。きっといい人に決まってるわ」
星を追ってる、きみを待ってる
6部承太郎夢です、ケーブ・カナベラルに向かう前に奥さんに電話してやり直そうって言う夢です。ここでやり直そうって言ってたんで一巡後の世界では離婚せずにラブラブでいられているのです…という感じに。しかし一巡後世界は辛いし切ないですよね、6部ラストは本当に切ない
降伏
110726