Sie sind meins,Ich bin Ihres


長かった学校で過ごす時間も終わり
なまえは鞄の中を整理し終わって側で待っていた仗助を見る

「お待たせ仗助くん、帰ろう」
「あぁ」

恋人同士の二人
手を繋いで教室を出ようとした時だった

「東方!ちょっと話があるから職員室に来いっ!」

と教師に呼び出されてしまった
仗助は嫌な顔をしながら渋々なまえの手を離した

「悪ぃ…先に校門の所で待っててくれ、すぐに行くからよォ」
「うん…わかった」

なまえも仗助の手を名残惜しそうに見つめて彼を見送る
そして彼女も校門へと向かった

校門で何人もの帰る生徒を見送りながらなまえは仗助を待つ
10分ぐらいはかかるだろうな…と考えていた時だった

「仗助くーんさよなら」
「さようなら仗助くん!また明日ね!」

校舎から仗助の姿が見えた
自分がこの校門にたどり着いて5分ほどしか経っていないというのに…
すこし不思議に思ったがなまえは近くまで来た仗助に声をかける

「仗助くん!早かったんだねもう終わったの?」
「ん?」

仗助がこちらを見た
なまえの事をじっと見てきたのだ、仗助に見つめられてなまえは思わず頬が赤く染まる

「……おめー彼女のなまえだよなァ?」
「え?あ、うん…そうだよ」
「……待たせて悪かったなァ、一緒に帰るか」
「わっ!!」

仗助はなまえの手を力強く握ると強引に引っ張り歩き出す
今までこんな風にされたことがなかったのでなまえは戸惑った
何か様子が変だ

「じょ、仗助くん?手痛いよ…ちょっと放して…」
「ん?あぁ悪い」

手を放されたなまえは改めて仗助を見る
見た目は確かに仗助だ、しかし何かが違うような気がする
じっと自分を見てくるなまえの顎を仗助は掴んだ

「!?」
「そんなに見つめられるとよぉーキスしたくなっちまうじゃねぇか」
「え!?」

なまえが驚いて声を上げたとき仗助の顔が迫った
目を固く閉じていたなまえだが、顎から手が放れたのを感じた
目を開けてみれば仗助が数メートル先まで吹き飛ばされていたからだ
そして吹き飛ばした人物はなんと仗助だった

「え?仗助くんが…二人…!?」
「タチの悪いことしやがるぜ…サーフィス」

仗助はなまえを庇うようにして吹っ飛んだ"自分"を見る
吹っ飛ばされたサーフィスは起き上がって仗助をニヤリと見つめた

「いいとこだったのによぉ〜なんで邪魔してくるんだよ」
「うるせぇ!二度となまえには近づくなよ!!」

仗助は言うがそれでもサーフィスは近づいてくる

「好きな奴二人に挟まれたら…嬉しいと思わねーか?」
「何…?…あ!?」

仗助はサーフィスに操られて同じ動きをさせられる
何が起こっているのかわからないままなまえは仗助を見つめる
サーフィスは彼女の後ろに回り、仗助は正面に来る

「きゃっ!」

そのまま二人の仗助に抱きしめられた
抱きしめられたなまえは頬が赤く染まる、仗助も放すことができずに戸惑っていた
サーフィスは楽しそうに笑っている

「おめーらよぉ…付き合ってるのに抱きしめたりとかキスも数回しかしてねぇんだろ?」
「うるせーな…いいじゃねぇかよ」
「なんでしねぇーんスか?」
「……俺だけしたくてしても意味ねぇだろうかよぉ、なまえが望むんならいくらでもしてやるさ…俺の自己満足でやってたって意味ねぇんだよ」

仗助の言葉にサーフィスもなまえも黙り込んだ
なまえは仗助の本音が聞けて嬉しかった
自分のことをとても大切に想ってくれていることがとても嬉しかった
仗助を力強く抱きしめ返した

「なまえ…?」
「…今は仗助くんに力強く抱きしめて欲しい」

なまえの言葉に仗助は力強く抱きしめ返した
サーフィスは面白くなさそうな顔をしてなまえから離れた

「あーぁ結局見せつけられておもしろくねぇや」

そう言ってサーフィスはその場から放れていく
仗助はバラバラにしてやりたかったが自分の腕の中にいるなまえを見てそんな事する気がなくなった

(まぁ…今回だけはいっか)


Sie sind meins,Ich bin Ihres

「ごめんなさい、私仗助くんが好きなの」
「くううっっ!!」

サーフィスになまえの姿にさせたが見事に振られた間田だった



***
サーフィスってなかなかオイシイじゃないかwwって思って書きました。コピーはコピーでもちょっと黒くて本能的なものがむき出しだったらさぞオイシイですww
タイトルの意味は「きみはぼくのもの、ぼくはきみのもの」です
ontology
110818


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