ゆっくりおやすみ


3日前にレオンから連絡があった
それはもうすぐ帰ってくるとの事だった






彼と会うのは3週間ぶりだ
ナナはいつ帰ってくるのだろうかとソワソワしていた
彼の為にとびきりのご馳走を作りながら何度も壁に掛かっている時計を眺めたり、携帯を見たりと繰り返していた
レオンと会うからと化粧も軽くしていた、一緒に暮らしているのだから彼も彼女のすっぴんを知っているのだが化粧をしていないと落ち着かない感じだった


ガチャ

「ただいま」
「おかえりなさいレオン!!」


扉の音に反応してナナはすぐに玄関へと向かう
レオンに抱きつくと彼は優しく受け止めた
久しぶりに感じる彼の温もりにナナは涙が出そうになる

「寂しかったか?」
「……うん」

素直に答えるナナにレオンは嬉しそうに笑った
彼女の顎を上げさせて触れるだけのキスをすると、二人でそのまま部屋に入る
テーブルの上に並べてあるごちそうにレオンは驚いた

「すごいな…こんなにどうしたんだ?」
「レオンが帰ってくるのが嬉しくて……たまにはいいでしょ?」

ありがとう、とレオンはナナの頭をポンポンと叩いた
そのまま二人は向かい合わせに座り食事を始める

(あぁ…今目の前にレオンがいる)

食事をしているレオンを見ながらナナは嬉しそうに微笑む
その視線にレオンが気づいた

「どうしたんだ」
「あ、いやその……目の前にレオンがちゃんといるんだなぁって思ったらなんか嬉しくて…」
「……」

自分の言っていた事に恥ずかしくなりナナは食事をはじめ、適当なものにフォークを刺しては口に運んだ
そんな彼女の右腕をレオンは突然掴んだ
驚いて彼を見れば熱の篭った瞳でナナを見つめた

「ナナが可愛い事言うから悪いんだ……久しぶりにいいだろ?」
「……っ、ちょっちょっと待って!先に部屋で待ってて」

わかった、とレオンは手を離した
レオンはそのまま先に寝室へと向かう
ナナは急いで洗面所へと向かった
もう一度自分の顔をチェックして化粧直しを始める
綺麗になったところで寝室へと足を進める
ドキドキと心臓を鳴らしながら部屋の扉を開けるとベッドの上に横になるレオンの姿が目に入った
ナナが顔を覗きこむとレオンは目を閉じていた

「レオン…?」

声をかけてみたが反応がない
頬を突付いたりしてみるが小さく反応をするだけで起きる事はなかった
どうやらよほど疲れていたらしい、とナナは苦笑した
そして彼の横に自分も寝転びそのまま瞳を閉じた




レオンだって人間だから疲れてるよね、という話です実は最後の部分はある映画の真似だったりします。ソファーで寝ているのですがベッドに変えました
ギルティ
110325


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