噛みつく愛のかたち


「ずるいわっ!ダンテばっかり!」



そう言って事務所に響いた大きな声に何事か、とナナは部屋から出てきて下を見下ろす
見ればビリヤードをやっているダンテと怒ったような拗ねたような顔をするパティがいた、またケンカでもしているのだろうかと少々呆れながら階段を降りて二人の元へと向かう

「どうしたの?」
「あ、ナナ!」

パティは彼女の姿を見て笑顔になり抱きつく、その行動を横目に見ながらダンテは手を動かす

「聞いてよ!今日は私がナナと出かける日なのにダンテったら駄目って言うのよ」
「そうなの?」
「カードで負けたのはダンテなのにそんなの関係ないっていうのよ!なんとか言ってよ!」

むぅ、と頬を膨らまして言うパティが可愛くてナナは彼女を宥める様に頭を撫でてやりダンテの背中に話しかけた

「ダンテ、今日はパティと出かけて来ていいでしょ?」
「駄目だ。この間も我慢してやったんだ、今日こそは駄目だ」
「いいじゃない少しぐらい、子供相手に何ムキになってるの?」
「ガキだろうがなんだろうがお前を取られるのは嫌なんだよ」

おかげで夜もサッパリだ、とダンテが言えばナナは慌てる。その様子にパティは当然何のことかわからずに首を傾げる
しかしとうとうパティも我慢できずにナナの手を引っ張り強引に外へ出かけようとした

「もういいわ!行きましょナナ!」
「パティ…!」
「あら、また楽しそうな展開ね」

事務所の扉を開けて立っていた人物はレディだった、サングラスを外してニヤリと3人に笑いかける。パティもまた顔を輝かせてナナの手を握ったままレディに近づき話しかける

「レディ!ちょうどよかった、これから買い物に行くんだけど一緒に行かない?」
「あら、いいわね」
「おい」

盛り上がっている二人の所にダンテが声をかけた、そして空いているナナの手を掴んでぐいっ、と自分の方に引き寄せる。握っていた彼女の手が離れてパティが小さく声を上げた
ダンテは懐から札束を取り出してレディに突きつけると彼女はあら、と声を出す

「何?」
「そいつをやる、パティを連れてしばらく出てくれ」
「子守代って事かしら?ナナは?」
「こいつは行かない、これから俺とR指定だからな」

ニヤリと笑うダンテにレディは呆れたようなため息を吐き、パティの背中を押す
しかし彼女は納得いかないような顔をしていた
二人きりになった途端ダンテはナナの唇を奪った

「ダンテ…」
「覚悟しな、たっぷり可愛がってやるよ」






初のアニメダンテ…初アニダン短編夢です
うちのアニダン設定はアニダンとパティで毎日ヒロインを取り合いしている生活を送っていたらいいなーです。パティはヒロインを姉のように慕っているのですw
誰そ彼
120505

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