どうしてだろう この心臓は恋をしている


「あ」

ナナはキッチンにいた。今日の昼ご飯を作ろうと準備に取り掛かっていた
ちなみに作るのはピザ、彼女の恋人ダンテが大好物なのだ
そしてケチャップを探していたら、なんと高いところに置いてある。彼女の身長では背伸びしても届きそうにない。身体を捻らせたり色々と試してみるがやはり届かない

「これか?」
「あ、ありがとうネロくん」

後ろから伸びてきた手がケチャップを取ってくれた、その正体はネロだった
どう考えてもアンタの身長じゃ無理だろ、とネロは笑いながらナナにケチャップを渡す

「手伝うよ」
「え?でも依頼終えてきたばかりなんでしょ?疲れてるんじゃない…?」
「ダンテとは違う、そんな簡単に疲れないさ」

そう言って微笑むネロにナナは頬が赤くなった、ネロは自分より年下だが時々こうやってドキリとさせられることがある。ダンテとはまた違う何かで自分をドキドキさせる…弟みたいに思っているのだがたまに異性を意識させる
キッチンで楽しむ二人をダンテはおもしろくなさそうな顔で見ていたことも知らずに



****

「じゃあ片付けよろしくね」
「あぁ」

ネロに汚れた食器の片づけを頼み自分の部屋へと階段を上るナナ
だが突然口を塞がれてものすごい力で部屋に連れ込まれた。ベッドの上に投げ出されてダンテが覆いかぶさってきた

「ダ…ダンテ?」
「酷いなナナは…俺がいるのに」
「え?」
「坊やなんかに頬を赤く染めてたな」

キッチンで二人でピザを作っているところを見ていたのか、しかも自分がたまにネロにドキドキさせられて頬を赤く染めてたこともしっかりと見抜いていた
ダンテはナナの頬を優しく撫でる

「俺のほうがもっとお前の頬を赤く染められるぜ」
「んうっ」

ダンテはそう言って彼女の唇を塞いだ、そしてそのまま彼女の服を脱がしていきすぐに全裸にさせた

「だ、だめダンテ!まだ昼間…っ!」
「愛し合うのに昼も夜も関係ないだろ?」
「ね、ネロくんが下にいるのに…っ!」

必死に抵抗するナナに容赦なく、ダンテは彼女を四つんばいにさせて後ろから挿入した。ナナはそのまま片手で自分の口を塞いだ

「んっあっあっんんっんっ」

ギシッギシッ
ベッドが揺れる音が響き渡る、下で洗い物をしていたネロもそれに気づいた
気のせいか?と彼は首を傾げて再び作業に入る

「坊やじゃこんな風にナナを鳴かすことなんかできねぇな」
「ふっ…んっやっ…あっ」
「ナナが感じる所も…全部俺が知ってる」

ダンテは甘く鳴くナナを突きながら満足そうに見下ろす
ネロにはもちろんキリエという恋人がいるしナナを好きになることはない、それは彼女だって同じだ。だがやはりダンテは自分以外の男に頬を赤く染めることは許せなかった、自分だけに感じていればいいのだ

「あっ…ダンテ…っおねがい…っ」
「なんだbaby」
「もう…イかせて…っ」

お安い御用だ、とダンテは先程よりも腰を叩きつける
ナナは片手で自分の声を塞ぎきれなくなってしまったので枕に顔を埋めた
ダンテは何度か奥を突き上げて熱い欲を流し込んだ

「っはぁ…はっ…」

呼吸を乱してぐったりとしている彼女を後ろから抱きしめて

「I LOVE YOU――……」

と甘く囁いた
その言葉にナナの心臓がうるさく鳴り響いたのは言うまでもない


 
(さっき音してたけどなんだったんだ?)
(ナナのハートをドキドキさせてたのさ)
(ハァ?意味がわからないな)



****
ダンテにI LOVE YOUと甘く囁かれたい為だけに書いたら話が変になってしまった…
亡霊
120127
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