無機質にシロップを


依頼を終えてダンテは事務所への道までバイクで飛ばして帰ってくる
さっさと眠りたいというのもあるのだが自分の帰りを待っているナナの事を考えるといてもたってもいられなくなり早く帰ってきたかった
電話で今日は帰れる、と話したときに嬉しそうに声を上げていた彼女の事を思い出すと自然と頬が緩む。この扉を開ければ彼女はどのような顔をして自分を迎えてくれるのか
ワクワクさせながら扉を開ける

「ただいま」

そう言いながら扉を開けて数秒そこで待ってみるが迎えがない
事務所は静まり返っていてキョロキョロと周りを見渡すがナナは出てこない
買い物にでも出かけたか、とダンテは残念そうにしながらリベリオンとコートを所定の場所に置いて冷蔵庫を開けると作ってくれていたらしいストロベリーサンデーがあった
それを取り出しソファーに向かったときにダンテはその上で寝ている人物に気がついた
ナナだった
寝ていたから迎えがなかったのか、とすやすやと眠る彼女をダンテは見下ろす
サンデーをテーブルにおいて彼女の近くに跪いて声をかける

「ナナ……」
「……ん……」

呼びかけても返事がなかった
ここでダンテの悪戯心に火がつく、曝け出された鎖骨に指を這わせてみればピクリと彼女の身体が反応したがまだ起きてはいない
そのまま今度は喉へと指を這わせて猫の喉をくすぐるようにしてやれば彼女が小さく声を漏らした

「ん…っ…や…」
「っ…!」

情事の時と似たような声を出すナナにダンテの理性の糸が切れた
彼はそのまま彼女の上に跨ると唇を塞いだ、深く
やがてうっすらと目を開けたナナは目の前のダンテの顔に気がついて完全に意識を覚醒させた

「ダ、ダンテさん!?何してるんです!!」
「おはようbaby、王子のキスで目覚めたか」
「な、何言って…退いてください」

胸板を押して退かそうとするのだがダンテは当然退かない
そのまま彼は彼女の首元へと顔を埋めて何度も唇を這わせる
ピクリと身体が反応するナナは自分の抵抗する力が弱くなっていくのが感じた

「ダンテさん…」
「煽ったお前が悪いな」
「私…そんな事してないです…」
「無意識なのも益々性質が悪い…」
「ダンテさん!ダメです…ほらサンデーが溶けちゃいますよ」

サンデーを指差すナナの手をとってダンテはそのままその手に口付けた
キスをするときに閉じられていたダンテの目が開かれてアイスブルーの瞳にナナは囚われてしまった

「ナナ…」
「ダンテさん…」
「ナナ」

低い声で名前を呼ばれてはもう敵わない、自分を求めるように呼ばれると更にだ
おとなしく目を閉じて身を任せる事にした





寝ているヒロインにムラムラしちゃうエロ4ダンテが書きたかったのでする
約30の嘘
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