シンデレラの0時



「っくしゅん!」

自分のくしゃみでナナは目を覚ました、寒さに体が震えてシーツをもう一度かけなおしてふと、目を開けた。シーツをかけているのにどうしてこんなに寒いのだろうか?自分の身体をそっと見てみればなんと裸だったのだ
夕べは最後の日…つまり12月31日で年末だったのだ。ダンテやその仲間レディやトリッシュたちと年を迎えようとパーティをした、そして無事に年を越えて二人が帰った後……

「おはようナナ」
「ダンテ!」

寝室に入ってきたダンテはシャワーを浴びていたらしく上半身裸だった、頭の水気を払いながらナナが眠るベッドへと近づき腰を降ろすと彼女の額にキスを落とす

「今年もよろしくな」
「うん…よろしくねダンテ」

ナナは彼に微笑むとそのまま彼の太い首に縋り付くようにして頬にキスをする
ダンテは彼女が全裸であることに気づいてニヤリと笑うと背中に手を這わせる、自分の状況に気づいたナナは顔を赤くさせてダンテから離れようとしたがすでに遅く、背中に手を回されていては離れることもできなかった

「ダ、ダンテ…離して」
「babyのそんな姿見て離すわけないだろ?夕べもあんなに愛してやったのにまだ足りないか?」
「そ、そんなつもりはないわ…!」
「照れるなよ」
「照れてなんか…っん!」

唇を塞がれてそのままベッドの上に押し倒される
あぁ、そうだ夕べレディとトリッシュが帰った後にダンテと愛し合った。今年最後だからという訳の判らない理由だったが…来年もその先もずっと愛し合えるというのに…

「ナナ」

ピクッとナナの身体が反応した
彼はずるいのだ、今みたいに時々甘く低い声で名前を呼ぶのだから。その悪魔のような囁きをナナが弱いことを知っているから

「いいだろ?」

甘いマスクで微笑み止めを刺す
正真正銘の悪魔だ、彼には一生勝てないだろう
悪魔も、そして私も……





***
あの顔で微笑まれて低い声で囁かれたらもう駄目だと思うんです。絶対に抵抗できませんよ
sugary
120101
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