相変わらず(愛変わらず)、離したくない


曝け出された肩から寒気が来てぶるり、と身体を震わせる
ゆっくりと目を開けたナナはシーツで胸元を隠しながら窓から景色を見てみれば白い景色が視界に写った
道理で冷えるわけだ、と隣で寝ている男――ダンテに目をやれば彼も自分と同じように肌が曝け出されていたので眉間に皺が寄っていた。
そんな彼の様子にふ、と笑うとシーツを肩までかけてやり耳元で囁いた

「起きてダンテ、お昼から依頼があるんでしょ?」
「ん……」
「わっ!」

うっすらと瞳を開けたダンテはナナの肩を掴んで引き寄せた
慌てて身体を起こそうとしたのだがもう少し寝かせてくれ、と低い声で言われ再び彼は眠りに入る
やれやれ、と呆れたようにナナは彼の寝顔を見つめた


* * *

数時間後
いつの間にか寝てしまったナナが隣を見ればすでに彼の存在はなかった
しまった、と慌てて起き上がってベッドの側に散らかっていた服を拾って着ると1階へと降りて行く
赤いソファーに座って雑誌を読んでいたダンテはそちらに気がついて目をやった

「ダンテ!」
「おはようbaby」
「もう!どうして起こしてくれなかったのよ」
「気持ち良さそうに寝てたからな」

雑誌を側に置いて両手を広げるダンテ
それは自分の膝の上に来い、というサインなのだがナナは彼の上に圧し掛かる
予想外の勢いにダンテも少々目を見開いて視線を上にやった

「ずいぶん積極的だな」
「ダンテ…今日の依頼数日は帰って来ないんでしょ?」
「……それがどうしたんだ?」
「……少しでも一緒にいたいじゃない、なのに起こしてくれないからもうお昼でダンテは出発の時間でしょ?あーぁ…」

寂しそうな顔をして言うナナにダンテは目をパチパチとさせた後ニヤリと笑った
どうして笑うのか、という風に彼を少し睨んでやれば唇にキスを落とされてそのまま抱き上げられると2階へ続く階段へと上り始める
その動きに流されていたナナがじたばたと身体を動かす

「な、何ダンテ?どこ行くの」
「どこって寝室」
「ど、どうして?依頼に行くんでしょ」
「それな、明日だ」

今日だと勘違いしていた依頼はどうやら明日だったらしい
それは理解できた、だけどどうして2階に運ばれるのか

「で、どうして寝室なの?」
「俺が依頼に出かけてる間寂しいんだろ?あんな可愛い事言われたら…な」
「待って…まさか」

そうこうしている内に寝室にやってきてベッドの上に優しく降ろされた
さっそく彼は自分の上に圧し掛かってくる

「今日は1日中たっぷり愛してやるよ」

あぁやっぱりこうなってしまうのか
こうして愛されるごとにダンテにどんどん依存して離れたくなくなるのに
だけど悪くない1日になりそうだった


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依頼に行ってる間寂しくて仕方ないのよって話です
誰そ彼
130219
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