俺の兄貴が優しすぎて怖い


※DmCネタバレがあります


目を覚ましてしまったナナだが時計を見てため息をついた
時刻はすでに朝の7時、この日は何だか眠くて仕方なく二度寝しようと決めシーツを被った時だった
1階からものすごいスピードで階段を駆け上ってくる音が聞こえる
それは自分の部屋の前で止まり大きな音を立てて扉が開かれた

「大変だナナ!!起きろっ!!!!」
「な、何ダンテ!?どうしたの」
「バージルが……バージルが変なんだっ!!!」
「え?バージルが…変…?」
「とにかく急いで来てくれ!!」

ダンテに急かされてナナはベッドから出ると急いで1階へと降りて行く
目の前に起こっている事は夢なのだろうか?
キッチンから刻みの良い包丁の音が聞こえてくる、そこに立っている男の背中にダンテもナナも唖然となっていた。あのバージルがキッチンに立って料理をしている?
二人の気配に気がついたのかバージルは振り返って二人に微笑んだ

「おはよう」
「きゃっ!!何この爽やかイケメンオーラは!!!」
「しっかりしろナナ!!」

爽やかな青年の微笑みにナナは身体が倒れそうになるのをダンテが支えた
そして彼は恐る恐るバージル?に声をかける

「あのー…バージルさん…ですよね?」
「そうだ、お前の兄のバージルだ。一体どうしたんだダンテ」
「いや……俺達の知っている兄貴はもっとこう冷たくて俺の腹にヤマト突きたてたりとかするような奴なんだけど…「そんな事するわけないだろっ!!!」

大きな声でバージルはそう言うとダンテの両手をしっかりと握り締めた
その様子にナナも驚いたように見つめる

「ダンテ…忘れたのか?俺達は小さい頃からよく遊んでいたんだ…毎日毎日飽きもせず遅く帰っては母さんに怒られた。だけど怒られても平気だった、側に愛する弟がいたからだっ!!!」
「バージル…!」
「これからは一緒に事務所を経営していこう。それに俺はナナとの結婚だって応援するぞ!ナナ…お前は私の妹として大切にする」
「バージル…!」

ダンテとナナは感動してバージルに抱きついた
こんなにも自分達を大切に思ってくれている、優しくなって怖いと思ったがこれはこれでいいかもしれない
バージルは二人を抱きしめながら口の端を上げた

(これでこの世界は俺の物だ。この二人を利用できるところまで利用してやろう)



その頃のバージルは…
「ここはどこだ?」
「酷いわバージル…騙していたの?」
「誰だ貴様」
「キャットを利用しやがって殺してやるぜ!」
「ふん…誰だか知らんが望むところだ」


タイトルをラノベっぽくしたのはワザとです笑DmCバージルを見てすぐに思いつきました。あの兄貴優しすぎるのですが最後はやはり…でした
130128
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