3月14日は世間で言うホワイトデーだ
いつも通りの時間帯に目が覚めるのだが、今日はいつもと違っていたのだ
まず何か匂いがしてふと目を開けて周りを見渡せば赤いバラがベッドに散らばっていた
一体何があったのか、と目をぱちぱちさせながらとりあえず落ちているバラを一つ手にとって匂いを嗅いでみた
それから1階から気配を感じたのでベッドから降りて1階へと向かう

「おはようdaling」
「お、はよう…ダンテ」

いつも通り足を行儀悪く乗せていたダンテが起きてきた彼女に微笑んで挨拶をする
思わず挨拶するのに言葉が詰まってしまった

「ん?どうしたんだ?」
「どうしたの…その格好」

何かいいたそうにじっと見てくる彼女にダンテは尋ねる
これか、とダンテは両手を広げてその場で1回くるり、と回ってみせる。彼の格好はいつもの赤いコートではなく黒のスーツだったのだ
こうして正装してみればやはり決まっていてカッコイイ

「惚れ直したか?」
「な…!あのベッドのバラも貴方?」
「あぁ、気に入らなかったか?」
「どうして…」
「どうしてって…」

はぁ、とため息をつくとダンテは彼女の腕を引き寄せた
そして耳元で甘く囁く

「今日はホワイトデーだろ?バレンタインのお返し…ちゃんとしねぇとな」
「ダンテ…」
「まぁこんなもんは序の口だ」

彼女を離してやると大きな箱を彼女に渡す

「これは…?」
「それに着替えて来い、今夜は忘れられない夜にしてやるぜ」

そう言って彼はウインクした
今日はきっと素敵なホワイトデーになる、そう確信すると彼から受け取った箱を持って2階へと向かった


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ダンテはきっと素敵なホワイトデーのお返しをしてくれるはず


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