机の上に足を乗せて行儀悪くしながら雑誌を読んでいたダンテはナナが大きな箱を運んでいたので何をするのかと雑誌を置くと近づいて声をかけた

「何だそれ?」
「あ、ダンテさん…クリスマスツリーですよ。部屋の中に飾ろうかと思って」
「あぁもうそんな季節か」

ダンテは壁に飾ってあるカレンダーを見て呟いた、するとよちよち歩きをしながらも大好きな父親の足に娘のリリアがしがみついた
娘に気がつくと彼は微笑んで抱き上げれば娘は嬉しそうに笑った

「リリアもママの手伝いするか?」
「だー」
「え…いいですよ、私が勝手にやってるんでダンテさんせっかくのお休みですし…」
「俺がやりたいからやるんだ、気にするな」

ふっ、と笑ってダンテは埃が被っているツリーを中から取り出す
本当は自分ひとりでは大変だったのでありがたかった


二人で飾り付けをしながら最後の天辺を飾る星をリリアが持っていたのでダンテはそのまま娘を抱き上げて天辺へと近づけさせる

「リリア、そこに星を置いてくれ」

まだよくわからないリリアは天辺ではなく近くに飾ってあったサンタの上にそれを置く
二人は苦笑しながらナナが星を取って天辺へと飾るとツリーが完成した
コンセントを入れればツリーに飾ってあるライトが綺麗に点滅する

「見事なもんだな」
「はい…とっても綺麗です」
「ふぁ〜…」

大きなあくびをしたリリアに気がつくとダンテは寝かせてくる、と2階へと運んだ
数分もすれば彼は帰ってきたので二人で赤いソファーに座って完成したツリーを再び眺めた

「リリアのクリスマスプレゼントはどうしたんだ?」
「あ、はい一応ぬいぐるみを買ってきたんです」

ソファーの下から箱を取り出してダンテに見せるとそのまま横に置いた

ナナは欲しいものは無いのか?」
「私…ですか?んー特には…」
「何かあるだろ?」
「……その、」

どこか言いにくそうにしているナナだがダンテは彼女の言葉を待っていた
そして思い切ったように彼女は口を開いた

「……もう一人、子供が欲しいです…ってサンタさんに一応お願いしときました…」
「……ナナ、それはサンタじゃなくて俺にお願いするべきだろ」
「ダ、ダンテさん!」
「いいぜ…今夜は熱い夜になりそうだな?Darling?」

ニヤニヤと笑うダンテは頬を赤く染めているナナの唇を塞いだ



子供はサンタダンテに頼みましょう



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