「あなたはどのサンタを選ぶ!?ドキドキラブラブあなた専属のサンタを決めよう決戦んんん!………なんで俺はそのサンタに入れなかったんですかァァア?」

山崎の司会から始まったあなた専属のサンタを決める大会。

さてさて、今宵はどのような愛が見られるのか!


××××××××××××××


『すいません…これナニ?』

「透ちゃん、何をナニにするのはやめようか。何か人によっては変な意味でとらえられたりするからね」

『ジミーさんが変な意味でとってるんでしょ』

あたしはジミーこと山崎さんに連れられて、とある建物に来ていた。

『ホントになんなんですか?』

「まぁまぁ、すぐわかるから」

ジミーさんの苦笑いを見て、無理矢理この仕事をやらされたことがわかった。

でも、こんなでっかいビルに…。

しばらくして、まさかの最上階にエレベーターが止まった。

『最上階を借りたんですか!?』

「そうみたいだよ」

…すごい。何をそんなに気合いが入ってるのか知らないけど。

その階には大きな空間があってジミーさんに真ん中の椅子に座らされる。

「ちょっと待っててね」

そして、1人になった。

チクタクと薄暗くてどこにあるのかもわからない時計の音がする。…心細いかも。

その時だった。

薄暗かった空間が光の全くない闇になった。自分の手さえも見えない。

『…怖いよ』

ぎゅう

『へっ?』


「大丈夫でさァ、俺がいるから安心しなせェ」

背後から聞こえた声は聞き慣れた…間違えるわけがない、総悟の声だった。じゃあ、あたしを包んでいるこの腕は総悟の…?そう思うと一気に顔が熱くなった。

「総悟!どこいきやがったアイツ」

「多串くん、そんな大声だしたら透にばれるだろーが!」

あ、銀さんに土方さん。

抱きしめられたまま、今度は急に明るくなった。

あまりに眩しくて目を瞑る。目を開けたときの光景に口をポカンと開けたまま固まってしまった。

「沖田くーん、何しちゃってくれてるのかな?」

「透から離れろ総悟」

「透から離れないと殺しちゃうよ」

「ククッ、余程俺の刃にかかりたいらしいなァ」


なんか…なんか…。
サンタさん的なのがいっぱいいる。

「では、総勢5人による透ちゃんの奪いあ…透ちゃんの心の奪いあい大会開始!」

先ほどまで一緒にいたジミーさんが司会っぽいことをやってる。

てか、あたしの奪いあいってどういう意味ですか?


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