可愛い可愛い息子が生まれた。

赤ちゃんの世話は予想以上に大変で、それはそれでやりがいがあるんだけど…愛する旦那さまは気に食わなかったらしい。

『そろそろ拗ねてないで、機嫌直してよ』

「……ふん」

『ふん、ってなんだよ。可愛いじゃんか馬鹿』

まぁ、以前と変わらず仲は良いんですけどね。困っているのは総悟の構ってちゃんぶりに、だ。

『構って欲しいならこっちおいでー』

「馬鹿にすんのも大概にしなせェ、このオタンコナスが」

ドSの肩書きどこいった?思わずそう口に出してしまいそうなくらいなのだ。可愛いったら仕方ない。

『どうでしょうか。今なら10分間ぎゅうサービスしてあげれるよ、わんぱく坊主はおねんねしてるし』

あたしの言葉に反応する彼の肩にクスリと笑みがこぼれる。ああ、あたしってばホント総悟のこと好きだわ。

「ぎゅうだけじゃ足りやせん」

『言うと思った』

「して欲しかったとか?」

『さぁ、でもあの子が起きたら即終了ね』

「止まれるかは微妙だけどねィ」

機嫌はいつのまにか直ったらしい。あどけない笑顔は消えていて、色気満載なあくどい笑顔になっていた。

「さぁて、どうしてもらいたい?」

そんな総悟にあたしはなんて返そう?あたしを総悟でいっぱいにして、なんて言ったらきっと彼の顔は真っ赤になるだろう。ああみえてあたしの旦那さまは、構ってちゃんに加えて照れ屋さんだから。

すっと撫でられた頬にキス。くさいなー、ホントくさいよ総悟くん。でもドキドキしちゃってるあたしもあたしだ。

「久しぶりだから手加減出来ねェ」

『上等』

「…いっぱい嫌になるくらいに愛してやらァ」

こうして時々は、お母さんとお父さんじゃなく恋人同士にもどるのもいいんじゃない。



変身!
(甘い砂糖をかぶっちゃって)



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夫婦だぁぁあ!
理想って素晴らしいですよね

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