なんか……
あたし凄いいっぱいキスされてない?
小さく響くリップ音と、柔らかい感触。
『総悟、か……?』
右目を擦りながらうっすらと目を開けると、ちょうど総悟があたしの額にキスをしてた。
あ、今めちゃくちゃ嫌な顔しやがった。
「……なんでィ」
『こっちこそ、なんでィって言いたいんですけど』
総悟の反応が珍しく可愛い。
居心地悪そうにそっぽを向いて、頭かきかき。顔も赤くなってきた。
仕方ない。あたしからもキスのプレゼントあげようかしら。
『そーご、こっち向いて?』
「?………っ!」
優しく触れた唇に、目を少しだけ見開く総悟。
これは、
今年も…そして、ずーっと一緒だよっていう誓いのキス。
あたしのお願い。
総悟は受け取ってくれる―…?
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