鬼斬 | ナノ






第四訓
――――――――
「!!――おま…っ、ブボォォォー…」

私の予感は完璧的中。
あの頭爆発さんは銀さんでした。

「……」

『土方さん、どうしましたか?』

「いや、悠さっきコイツのこと殴ったよな?」

『何言ってんすか。ちょっとこの人倒れちゃったんで、病院連れて行ってきます。そこのチャイナちゃんと眼鏡くんはついてきて』

「気絶だろ、コレ」

『……。さぁ行こう』

土方さんに構ってられない。一刻も早く銀さんを真選組から離れさせないと!

「なんなんだ…」














「お前なにアル!銀ちゃんいきなり殴って」

「そうですよ!僕らは攘夷志士とは関係ないんです」

『えーと、銀さん殴ったのはそれとは関係ないんだよね…。あ、やっぱちょっとあるか』

「!?――知り合いなんですか?銀さんと」

『うん。昔世話になって』

話していたら、銀さんがムクリと起き上がってきた。

「いてーな、オイ。久しぶりに会えたと思ったらいきなり殴りやがって…銀さんへの愛情表現ですか」

『ごめん、銀さん』

苦笑しながら言うといきなり真剣な顔になって言ってきた。

「おめー、俺達がどんだけ探したと思ってんだ。やっと見つけたと思ったら男装なんかしてむさ苦しい奴らん中にいるし…」

頬をポリポリ掻きながら言う銀さんになんだか自然に心が温かくなった。

「ちょっと待ってください!この人、女性なんですか?」

「あァ。どうせ名前も偽ってんだろ」

『さっすが、よくわかったね。てか本名言ったら捕まっちゃうし』

「捕まるって…どういうことアルか!?」

『この2人は銀さんの家族、なんだよね』

「…まぁな」

じゃあいっか。











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