第三訓
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ドカン!!
「とうとう尻尾出しやがった。山崎、何としてでも奴らの拠点おさえてこい」
「はいよっ」
望遠鏡で外を眺めながら、土方さんは指示を出した。
『どんな奴なんですか?』
「どんな奴って…真選組に入っておいて、んなこともしらねェのかよ…」
コレだ、と渡された手配書には桂小太郎という名前と写真が。
『へぇ、桂小太郎……え?桂…小太郎…?』
「顔色悪いぞ?」
この人、知人なんですが。
「オイ、沖田起きろ」
土方さんが沖田さんを起こす。
「お前よくあの爆音の中寝てられるな」
「爆音って…またテロ防げなかったんですかィ?何やってんだィ土方さん。真面目に働けよ」
「もう一回眠るかコラ」
2人共呑気に話してますが、私の心中ドッキドキですよ。でも、彼は私の恩人の1人。
なにより彼が生きていてよかった。
「真選組の晴れ舞台だぜ。楽しい喧嘩になりそうだ」
私はこれからどうしようか。真選組に身を置きながら、攘夷志士と知り合いってやっぱヤバイかな。
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