鬼斬 | ナノ






第十訓
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「いてェ、」

『どうしたんですか、土方さん』

「昨日の花見でな、飲み過ぎたらしい。途中からの記憶もないしな」

よっしゃァァァァァ!!!
作戦成功!さすが私!

『それは大変ですね』

「なんでそんな嬉しそうな顔してやがんだ」

『もとからなんで』

「キモいでさァ」

土方さんが昨日のことを忘れて喜んでいると沖田さんがやってきた。

「総悟!アレ今日までに出せよ」

「はいはい、やりますって。悠ちょいと来なせェ」

『?はい』














沖田さんに着いていって到着したのは彼の部屋。

「はい、お前のこれからの仕事」

『これ…さっき話してたやつじゃないですか!』

「ぐだくだ言ってねーで早く終わらせろよー」

『ぐっ、なんで俺が』

でも逆らうなんてことは致しません。あいにくそこまでの勇気持ち合わせとらんわ!

「鬼斬、なァ…」

ぼそり、沖田さんの呟いた言葉に反応してしまう。

「奴ァ、ヤク中でねィ。薬がないと生きていけない。んでその薬は幕府の上の方で出回ってるらしい。幕府と関係があって奴でも関わりやすいのが……真選組だと俺は思うんでさァ」

いきなり話しだす沖田さんに私は戸惑った。というか焦った。

『なにか…あったんですか』

「いや、最近奴の情報はほとんど入ってきていない。ただそんな予感がしただけでさァ」

笑った沖田さんを見て背筋が凍った。

自室に戻ったあと、あの人は気付いてるんじゃないかと思うと怖くて不安で…。ぶるぶると震えることしか出来なかった。









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