第三訓
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『飛んでっちゃった』
チャイナ服を着た女の子がおもいっきり、頭爆発さんを傘で飛ばした。
「死ぬな、アイツ」
隊士がそう言ったのだが、私には何故だかそうは思えなかった。
ドガァン!
「ぎっ…銀さーん!!」
「銀ちゃんさよ〜なら〜」
モクモクと煙が立ち込めるなか、その人は危機一髪命を取り留めていた。
『結局話せなかったな』
ヅラさんはあの後ヘリかなんかを使って逃げてしまっていた。毎回すんでの所で逃げられるらしいし。
「残ったコイツら、取り調べすんぞ」
眼鏡くんとチャイナちゃんに話し掛けようとして思い出した。
さっき銀さんとか言ってたよね。
『……』
これは、もしかするともしかするかもしれない。
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