鬼斬 | ナノ






第二訓
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「悠…やっぱ怪しくねェか?」

俺は多くの書類と向きあいながら、数分前のことを思い出していた。

鬼斬のことを話しだしてからの行動。あんな小柄な体型での強さ。

考え事があるとなかなか仕事が進まない。だが、これらの書類は今日中だ。

次の書類に手を出したら、突然壁に穴が開いた。

「……」

は?今俺なんて言った?

『沖田さん何するんですかァァ!!!』

「俺が話してんのに返事しない悠が悪いんでさァ」

『だからってバズーカブッ放つことはないだろォォ!』

「ふぁー…」

『欠伸してんな!そっちこそ話聞けェ!』

なんでコイツらがいるんだ……あ、そうか。穴開いてるからか。






って納得すんな、俺ェェェ!!

「てめーら、何やってんだ!?」

「バズーカに巻き込まれて、この部屋に来ちゃいました。」

『だからバズーカブッ放したの沖田さんじゃないですか。俺の頭見てくださいよ、めっちゃ無惨ですよ』

総悟並に騒がしい奴が増えちまった。


こんな馬鹿がそうとは思えないけどな。

「お前ら、今から屯所内掃除な」

「だってよ、悠。ダッセェ」

「お前もだよ、総悟」

『ぷぷっ』

カチャ

『……やめてください。本当にすみません』

「わかったらいいんでさァ。てことで、掃除は1人でやりなせェ」

あ、逃げたな。
コイツいるからいいか。

『土方さん…配属変えてください』

コイツの身元の件はもうちょい先でいいか。








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