まぜまぜ。 更新履歴には書きません
『アンタ、あたしのこと嫌いでしょう?』
初めましてなはずの女性にそう言われた。いかにも気の強そうな、同い年くらいの。
「僕と貴女は初対面なはずですけど」
『えぇ、そうよ。それが何?』
フフン、と鼻を鳴らして彼女は笑う。
『あたしはアンタを見て嫌いだと思ったんだもの』
「だから、僕も貴女が嫌いだと?」
華やかな笑顔で肯定を示し、これで満足だと言うように廊下を、僕の前を去っていく。
「ちょっと待って!」
振り向きざまに彼女の長い髪がフワリ。
「名前はなんて言うんですか?」
『あら、』
僕はまんまと彼女の罠に掛かったのだ。
『相思相愛かしら。愛してなんかないけれど』
深く彼女にハマって、抜け出せなくなるほど。愛しさが増してゆく。
そんな感情を持ち始めるきっかけとなった、そんな日。
哀歓 日が経つほどに、愛は膨らみ 見返りを求めてはいけない現実に悲観する
アレンが溺れる女性ってどんなん?
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