静→→→←臨
好き合う前
ちょっとだけシズちゃんが酷いかも




恋するまであと一歩




その日、俺は仕事の付き合いで酒を大量に飲んでいた。どんなに辞しても次から次へと飲まされて。
かなり酔っていた。その自覚はある。
何軒か店をはしごして、やっとお開きになり、家に帰ろうと足を踏み出した所までは覚えているのだが…



気がついた時に最初に思ったことはそんなことだった。
まだ酔いが醒めていないところを見るとまだそんなに時間は経っていないのだろう。

暫くして、やっと意識がはっきりしてくると、自分がベッドの上に不自然な体勢に拘束されていることに気がついた。
例えて言うなら、猫が伸びをするような、と言うのだろうか。
両腕は手首をタオルか何かでひとまとめに縛られていた。ベッドヘッドか何かにその先を括りつけてあるのだろう。動かすことは全く叶わなかった。
腰を高く上げるために曲げられた脚も伸ばすことは出来ず、紐か何かでベッドに括られていることが伺えた。

そして最大の問題がそこにあった。
身につけていた筈の衣服の一切が取り払われていることである。

誰が。こんなことを。


「よぉ。目が覚めたかよ」

上から降ってきたのは聞き覚えのある声。
そして、一番考えたくない可能性だった。

「し、シズちゃん?何を考えてるのかな?」
「さぁ、何だと思う?」
「質問に質問で返さないでよ。大体何この体勢?何がしたいのさ」

俺はこの抵抗したくても出来ない体勢が、どうやっても屈服感の拭えない体勢が嫌で嫌で仕方がなかった

「何がって、ナニ?」
「はぁ?ちょっと待って。どういう……ひぁっ!!何して!?」

下半身に無視出来ない不快感。考えたくない。考えたくないけど。
確かにシズちゃんの舌が俺の後ろの孔に…

「やめて!!何すんのさ!そんなとこ、舐めんな、この変態!!有り得ない」
「ケツの穴舐められんのがそんなに嫌か?」
「嫌に決まってるでしょ!!ちょ…もう、いい加減にして!!こんな屈辱、耐えられないっ」

大体、排泄器官であるところに舌を這わすなんてシズちゃんはどうかしてるんじゃないだろうか。

「そうか。じゃあ、これはどうだ?」

舌が離れて行ったと安心すると、後ろから微かに水音が聞こえる。
しばらくすると、何かがまた孔に触れた。孔の周囲を円を描くように撫で回していたかと思うと今度はそれがナカに侵入を始めた

「な、何!?」
「指。分かるだろ?」

ゆっくりとしかし確実に俺のナカをシズちゃんの指が押し開いていく。
不快で不快で仕方ないのに、ナカの異物をどうすることも出来ず締め付けてしまう。

「い、嫌。気持ち悪…い。やめて」
「痛いのか?」

思えば、唾液で濡らしていたのだろう。その指がこすれて痛いということはなかった

「い、痛くはないけど…。嫌。やめてって言ってる」
「お前、やめてやめてって五月蝿いんだよ。次にやめてって言ってみろ。コレ握り潰すぞ」

そう言って、手の中に握り込まれたのは俺の性器で。シズちゃんなら躊躇なく簡単に握り潰すことくらい出来てしまうと分かっている俺は黙るしかなかった。

どれだけその異物感に耐えただろうか。ナカを広げるようなその動きに従順な筋肉は緩んできていた。
そこに二本目の指が挿入された。
折角慣れてきて、減っていた不快感が再び増大した

「う…気持ち悪いよ。ぐずぐずする…」
「直に気持ち良くなる。ちょっと待ってろ」
「もう、大分待ったんだけ…んぁっ!!何!?」
「見つけた。さぁ、たっぷり感じろよ。臨也君よぉ」

今までの不快感が嘘のように跳ねる身体を抑えられないほどの快感が俺を襲ってきた。
今までに感じたことのない強い、直接的な快感。

「イヤッ…アッ…そこ、やぁっ!!」
「何が嫌なんだよ。気持ちいいんだろ?」

執拗に前立腺を攻め立てられると、もう何がなんだか分からなくて、耐えられなかった。

「あぁ!!んやぁッ……も、いや…ぁハァ……っふぅ」

喘ぎ声を止めることの出来ない俺を見下ろしながらシズちゃんは俺を鼻で笑った。
恥ずかしかったけれど、もう屈辱感よりも与えられる快感の方が何倍の強かった。
シズちゃんは俺のナカを弄りながら器用にベッドサイドから何かをとった。と、脚を拘束していた紐が切られる。

もう腰を自力で上げていることなんでできる訳もなくて。

「あぁん!!いやぁっ、も…い、やぁぁあッ」

くずおれる腰と抜かれない指と。ナカを強く抉られて、出したくもない嬌声が出る

「こんなに感じまくってて何が嫌なんだよ、この淫乱。腰上げろよ」

尻をはたかれて、半ば無理やり腰を元の高さまで持ち上げられる。

「指、増やすぞ」

三本に増えた指がナカを蹂躙する。最早、圧迫感も不快感もなかった。あるのは快感だけ。バラバラに動かされる指に内壁がいやらしく絡みつくのが自分でも分かる。俺は快感に溺れていった。

「アッん、………ヒッ、ちょ、何!?」

急に指を抜かれ驚いていると、何か熱いものが入り口に当たる。
嫌な予感がして無理やりに頭を動かして股の間から向こうを見ると、静雄の、明らかにフツウのサイズを逸脱した、赤黒く血管の浮いた性器があてがわれようとしていた。
「ちょ、ちょっと待って。無理。無理だよ。そんな太いの!!裂けるよ!!」
「悪ぃ、待てねぇ」

一度見てしまったそのグロテスクなブツを想像するとどう考えても入る代物ではない。それでもシズちゃんは少しずつ先端を潜り込ませてくる。

「いやっ、ちょっ、やめ、痛!むりッ」

指など比べものにならない質量と、圧迫感、痛み。
頭の中は真っ白で、カタカタ震える肩と脚をどうすることも出来ない。
力が入りすぎて指先は白くなっていた。

「力抜けって。大丈夫だから」
「な、にが大丈…夫さ。ムリ!痛っ、やめ…動かな…いでっ」
「ゆっくり息吸え」
「ムリ…だって。そんな、こ、と…出来な…」

震える肩を抑えて息を吸おうとするが上手く吸えなくて、過呼吸のようになってしまう

「大丈夫。あれだけしっかり慣らしてあるんだ。大丈夫だ」

シズちゃんは決して無理に腰を進めはしなかった。
俺の背中を撫でながら落ち着くのを待っているようだった

「そう、深く息吸って…吐いて…」
「ね、君、本当にシズちゃん…なの?」
「何だ?」
「シズちゃんが、こんな、やさし、わけ、な…い」

しばしの沈黙。
何か地雷を踏んでしまったのだろうか。

「俺のどこが優しいって?手前わかってんのか?手前は俺に無理やり拘束されて!今にも犯されようとしてるんだってことがよ!!」
「イッやぁぁぁッッ!!」

無理やり性器をねじ込まれ、耐えかねた腰が砕ける

「オラ、しっかり腰上げてろよ」

ギリギリまで抜かれ、奥を突かれ。初めは痛いだけだたった激しいピストンはいつの間にか俺に快感をもたらしていた。相手が大嫌いなシズちゃんだということも忘れて淫らに腰を揺らす

「あぁっ、んぁ、奥まできてるよぉ」
「そろそろイけよ」

性器を扱かれたらもう耐えられない

「嫌ぁ、前もしちゃ駄目、イっちゃうよぉ」
「だからさっさとイけよ」

先端を抉られると白濁が舞う
頭の中も真っ白になって、俺は後孔にシズちゃんの熱が迸るのを感じながら再び意識を失った


目が覚めると腰に重さが残っているだけで普段と全く変わらない朝を自宅のベッドの中で迎えていた。

わざわざ家まで連れてきてくれたんだろうか。
不快感もないところをみると後処理もしてくれたんだろう。
鍵は…

痛む腰をさすりながら玄関まで行くとやはり鍵はポストの中に放ってあった。
それに加えて予想しなかったものが一つ。
ノートを破ったような適当な紙のメモ


『昨日は悪かった
言い訳をするつもりはない
簡単に許してもらえるとも思ってない
でも、もし直接謝る機会をくれるなら、電話して欲しい

こんなことこんなとこに書くの卑怯かもしれない。でも、言わせてくれ

好きだ』

何このラブレター
こんな言いたいこと言いっ放しでまるで格好いい奴みたいじゃないか
このまま済ませてやるか。
俺は荷物から携帯を探し当て、アドレス帳を探すのももどかしくコールした

繋がれ

繋がれ

「はい、もしもし」

「シズちゃんの大馬鹿野郎!」




臨也がっ!
キャラ崩壊はデフォルトです、すみません(汗)
それにしても作中でキャラ変わりすぎだろうこいつら
そもそも初めて話二連続はマズいですよね…すみません。

タイトルの付け方だれか教えてください(泣)


20101228


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