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桜木家の約束
( 17/35 )


「俺、バスケやるんだ」
「バスケ・・・?」


珍しく早く家に帰ってきたかと思えば、突然そう言いだした私の愚弟。


「花道が部活動ねえ?」
「言っとくけど本気だからな」
「ふーん」
「あ、信じてないだろっ?」


なんでも聞くところによると、晴子さんなる同学年の女の子にスカウトされたらしい。彼女のためにも天才が一肌脱ぐのだ、と。
相変わらず思考回路が単純な弟に笑っていいのか呆れるべきか。それでも、一度決めたら頑固なほどに真っ直ぐな花道を知っているのは、姉であるこの私だ。


「やるんなら、途中で辞めるんじゃないよ」
「お、おう!!」
「逃げ出したら承知しないからね!」


やったらァ!と意気込む花道を見ていると、私もなんだか込み上げてくるものがあった。


「ついでに晴子さんも落としてこォーい!」
「うおおおおお!」


この後、二人揃って近所迷惑だと父親に叱られてしまった。




けっきょく、似た者姉弟



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