宮城家の背くらべ
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「んふふ。また私の勝ち」
「・・・チッ」
「相変わらず小さいでちゅね〜リョータくん?」
「生まれてくるとき俺の分の身長まで吸収しやがって」
「ご馳走さまでーす」
鏡の前に並んで背中を合わせる私たちは、いわゆる二卵性双生児という双子だ。血液型も違えば、顔だって違う。ちなみに私がお姉ちゃんでリョータは弟。
ただ、性別が違くっても、身長だけはいつも同じくらいだった。
「女で170もあったら、さぞおモテになるんでしょうね」
「男で170すら無くっても、きっとおモテになるんでしょうね」
「・・・」
「・・・」
お互いに張り合って、好き放題に言い合う。昔からずっとそうだから、両親は特に口を挟んだりはしなかった。むしろ微笑ましいとでも言うように見守られていることが多い。
「「ごめん、言いすぎた」」
そうしてすぐに仲直りするの。
「背高くっても美人だし、スタイルも良いから自信持てよ」
「リョータだってお洒落だし、バスケ上手いもん。男は身長じゃないよ」
*
やっぱり私たちって、最高の双子だ