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三井家の愛
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いつもと変わらず、鉄男や竜らと連んでコンビニの前に屯していた。タバコを吸うやつらの隣で最近気に入ってるミントのガムを噛む俺。それを見て笑う鉄男を軽く蹴ってふと視線をやると、ちょうどこのコンビニに入ろうとしていた女と目が合った。


「寿く〜〜〜ん?」
「げ、姉貴・・・」


その女は知り合いどころか、身内も身内。俺の実の姉貴だった。
驚く俺に、後ろからひゅう、と鳴らされた口笛。「三井、その美人紹介しろよ」と囃し立てる竜には振り返らず、慌てて姉貴の手をひっつかみその場から少し離れる。


「まーたアンタは学校サボって遊んでるのね」
「う、うるせ」
「好きにしたらいいとは思うけどぉ?母さん困らせるんじゃないわよ」
「姉貴には関係ないだろっ」
「やだ寿くん生意気ぃ!えいっ」

(・・・っぐ、お!)


うふふ、という微笑みの直後、容赦なく食らわされたチョップによろける俺。赤くなった額を手で押さえて「何すんだっ」と睨みつけると、それも笑って返された。


「馬鹿ね、お姉さまから可愛い弟への愛のムチよ」




姉には勝てない弟



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