Dictionary

「なまえ…俺だって一応男なんだから少しは警戒しろって」


「え?」


「だから!お前、無防備すぎ」





ついさっきなまえが家に来て二人きり。


別にずっともたれてなくてもいいのに、こいつは本を読んでる俺に寄り掛かってずっと何かに眼を通している。




それは本ではなくて分厚い辞書。



◆Dictionary



 そりゃ俺だって本は好きだけどよ、辞書を調べる以外で読むやつなんているか?


…それにずっとなまえによっ掛かられて、(まあ、嫌じゃねーけど)違う感情が沸き上がってきちまった…。




だから読んでる本はほとんど上の空状態。



そんで最初の言葉に戻る…。





「シカマルは私がいると嫌?」


「…嫌じゃねーけど」


「…?」


「お前に手出しそうになるんだよ!」




………沈黙。

やっぱ言ったのまずかったな…と思っていたらなまえが口を開いた。



「別にいいよ」


「へ?」


いやいや、もろ理性崩れるんですけど。

そのままなまえは辞書を見ながら続ける。


「シカマルだからずっと一緒にいてよっかかったりするんだよ。でも気が散るなら自分の部屋戻るよ。」


ぱたんと辞書を閉じて立とうとするなまえを見た…



…あれ、なまえの顔、赤くねーか?


そうおもった俺はいつの間にかなまえをベッドに押し倒していた。


「もう限界なんだけど。その…いやか?」


なまえはくすっと小さく笑ってつぶやいた。


「今日だけだよ?」


そう囁いたなまえがあまりにかわいくて、俺は止まらなくなっちまった。

これからはあんまりくっつかない方がいいかも、なんてなまえは言ってたけどよ、俺はお前に依存しすぎて無理だし。

それに事が済んで幸せそうに俺の腕の中で眠ってるなまえの事を見たらよ、


…離れるなんてできねーっつーの。



まじお前に対してめんどくせーとか言ってらんねーし。

愛おしくて自然に口元がゆるむ。

外はまだ薄暗い。朝を迎えようとして自分も夢の世界へ潜っていった。




実は親父がタイミング悪く帰って来ていて冷かされるのはまた別の話…。








fin...

初シカマル夢!!
そしてこのおはなしはサイト開設にあたり大変お世話になったmimsさんへの捧げ夢です♪

本人様のみお持ち帰りOKです。また手直し必要な箇所がありましたら遠慮なくお申し付けくださいませっ!!



最後まで読んでくださったなまえサマ、ありがとうございました☆
もしよければ拍手、コメントお願いします。

2010.03.04
2010.05.05 加筆修正

管理人:サエ


[Wonder Dice]のサエさまより頂戴したシカマルのお話です。

ええ。実は管理人の愛読書は辞書だったりします。そして、こんな風になれあわずにぼんやり同じ空間にいて、ごろごろするのが大好きです!!
すっかりサエさんには見抜かれている気がして、どきどきしました。

本当に素敵なシカマルをありがとうございました。それから、今後のサイト運営も心より応援しております!!
2010.05.13 mims
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