Love pattern

恋愛なんてもんは、正直俺には無縁のもんだと思ってた。



キバやナルトが女の噂してっ時も、全く興味なんてなかったし



寧ろ、んなめんどくせぇ事よくやるよな、なんて冷めた目で見てたってのによ。




なのに…アイツに出会ってからの俺は、まるで俺が俺じゃなくなっちまったみてぇで


アイツの事が頭から離れねぇ。




これが恋ってやつか??












Love pattern










「こんにちは、奈良君。」

「あ…ちはっス。」



いつもの場所で、いつものように寝転がりながら、雲を眺めていた俺の視界を遮って覗き込んできた彼女。


ニコリと微笑んだその笑顔は、穏やかだった俺の気持ちを掻き乱すのに、十分すぎる程の要素を秘めていた。




「こんな所で何してるの?」

「あぁ、雲眺めてただけっスけど。」

「雲??」

「…雲見てっと落ち着くんスよ、俺。」

「へぇ…好きなんだ、雲。」




そう言って、俺の隣に腰を下ろした彼女からフワッといい匂いが漂ってきて、俺の鼓動がドクドクと加速し始める。



ったく、たったコレだけの事で動揺しちまうなんて、俺らしくもねぇ…。


彼女に気付かれないように、俺は、小さく息を吸い込みゆっくり吐き出して、気持ちを落ち着かせる。




「奈良君、何か悩みでもあるの?」

「は?!…何でっスか?!」

「え、いや、雲見てると落ち着くって言ったから、何か奈良君の気持ちを乱しちゃう事があるのかなって…。」

「………。」



小首を傾げながら俺を見る彼女に、小さな溜め息が零れた。


まさか、俺の気持ちを乱してんのが自分の存在だなんて………分かってるわけねぇよな。

とは言え、「アナタの事を考えてました。」なんて事、言える筈もねぇ…。



「別に悩みなんて無いっスよ。」

「そう?それならいいけど。」



そう言った彼女は、ゆっくり視線を空に向け、眩しそうに目を細めた。


そんな彼女の小さな仕草までもが、俺の気持ちを掻き乱しちまう。



なぁ、少しは気付けよ。




「何かあったら言ってよ。少しくらいは相談にのるよ。」



何も知らない彼女は、空を見上げたまま俺の相談相手になるなんて事を言いやがる。


相談も何も、アンタが俺を悩ませてる張本人だっつーの。



「悩みなんか無いって言ってるじゃないスか。」

「……あ、そうだったね。」



あははと笑う彼女が憎らしくて……なのに、愛しいなんて矛盾しまくった俺の感情。



いっその事「好きだ」って言っちまった方が、楽になれんのか?



「奈良君。」

「何スか?」

「……眉間の皺、すごいよ。」

「………。」



知らず知らずのうち、俺の眉間に刻まれていた皺。

その事を彼女に突っ込まれ、何故か突然恥ずかしくなった俺は、慌てて話題を変えた。



「なまえさんこそ、こんなトコで油売ってていいんスか?」

「いいのいいの。今日私、任務お休みだから。」

「………そっスか。」

「何よ。残念そうね、奈良君。」

「そんな事ないッスよ。」

「ふ〜ん、まぁいいけど。」



彼女はそう言うと、徐に立ち上がって

「あんまり長居して、奈良君の休憩の邪魔しちゃ悪いし、そろそろ行くね。」

と俺にまた、ニコリと笑ってみせる。



俺の振った話題が悪かったのか、それとも俺の言動が悪かったのか…

どっちにしても、彼女は俺が邪魔に思ってると解釈しちまったらしい。



「邪魔だなんて思ってないっスよ。」

「ん?あ、いいから気にしないでゆっくり休んで。」


急いで取り繕う俺に、彼女は口早にそう言うとクルリと俺に背を向ける。

顔だけ俺の方に振り返り「じゃあね。」とだけ言った彼女は、その場から立ち去ろうとした。















「………奈良君。」

「何スか?」

「手。……離してくれないと帰れないんだけど。」

「………。」




何やってんだ、俺…。


どうやら俺は、帰ろうとする彼女の手を思わず掴んで引き止めちまったらしい。



「………。」

「あの、奈良君?」

「……邪魔じゃないって言ってるじゃないスか。」

「う、うん。それは分かったけど……。」


いつもニコリと笑う彼女の笑顔が、今は困ったように引きつっていて



だから何やってんだ、俺は…。

別に困らせたいなんて思っちゃいねぇのに

どうしたらいいか分かんねぇんだ。



「奈良君…?」

「………。」



恋愛なんてめんどくせぇ、なんて馬鹿にしてた俺がこの様だ。

全く情けねぇな…。

自分の気持ちを持て余すってのはこういう事か。

って、変なトコ冷静に分析してる場合じゃねぇだろーが。




少しは気付けよ、とか相手に求める前にちったぁ俺も自分の気持ちに素直になってみるか……。

もう、この女に惚れちまってるってのは確実だしな。

今更逃げてもしょうがねぇ…。




「あの…。」

「俺は、なまえさんを邪魔だなんて思ってないっスよ。」

「それは分かったから、ね?」

「分かってないっスよ。」

「えっ?!」



俺は掴んでいた手をグイッと引っ張って、強引に彼女をその場に座らせた。

彼女は驚いた顔を向けてきて……俺は、今だ繋がれたままの手をギュッと握りしめる。




「俺がなまえさんにここに居て欲しいんスけど…。」

「へ……あ、うん。」


照れくさくなっちまってフイッと横を向いちまった俺には、彼女の表情が読み取れず

でも、繋がれたままの手を解こうとしない彼女に少し安心した。




風に揺らされた木の葉がサワサワと音を立てる。


素直になってはみたものの、その先が分かんねぇ。

繋がれた手がやたら熱くて…。


そっと横目で彼女の様子を伺うと、少し頬を紅く染めながら雲を見つめるその横顔が、何だかすげぇ幸せそうに見えたんだ。


俺の勝手な思い込みかもしんねぇけど

それでも俺は、今のこの一時がただ嬉しくて

ゆっくり流れる俺の好きな雲を眺めながら、繋がれた手からじんわり伝わる幸せを感じていた。




恋愛事には向いてねぇかもしれねぇ俺だけどよ

やっぱ、自然と湧き上がっちまうこの気持ちには逆らえねぇから。



いつかこの幸せを永遠のものに出来るように、ちーっと本気で頑張らせてもらうぜ、なまえ………。











━END━




"mon amour"のmims様に一周年お祝い&30万打突破お祝いの気持ちを込めて、捧げ……押し付けさせていただきます!!!!(≧∀≦)


みむちゃ〜ん☆

一周年おめでとぉーーー!!!!
そして、30万打突破おめでとぉーーーー!!!!!(拍手喝采)

ってか、遅すぎだよね…(滝汗)
ご、ごめんね。もっと早く押し付けるつもりが、こんなに遅くなっちゃって…(>∧<。)←結局は押し付け…

そして、いつもながらな駄文でして、申し訳ない。(土下座)
いえね、シカマルがみむちゃんにゾッコン設定にしたら、なんか超ヘタレシカになっちまった…(-_-;)アレレ
シカマルはもっとカッコいいぞっっ!!!!!って言いたくなるよね、コレ。(じゃあ書くな)

うわぁん、でも誠心誠意愛は込めまくって書きました!!!!(でもコレ?!)
こんなヘタレなシカマルで良かったら貰ってやってください!!!!
あ、もちろん捨ててくれても構わないからぁーーー!!!!(^ー°)b

これからも頑張ってね☆★☆
あ、でも忙しいと思うから無理しない程度に頑張ってね!!!
私はいつでもみむちゃんが大好きですvvVVV(超ウザイ)


お持ち帰りはmims様のみとさせて頂きます。




[Ixia]のあきさまより頂いた、1周年&30万打突破祝いのシカマル夢でした!!

あきちゃんっありがと!!うわーん…泣きそうだよ。幸せ過ぎて泣く
愛しすぎてヘタレちゃうシカ、大好きです。ぐるぐる自分の思考を辿って、いつもより余裕無くしちゃってるシカに、ぞくぞくしたよ。
シカはきっと、表情にあんまり表さないけど、短い時間ですっごい沢山の思考をめぐらせていそう。ちなみに、腕を引かれた感触を本気で感じた(←いや、気のせいだから!!汗)。ぐはぁあぁって鼻血出そうになったよ。
しかもね、あの何とも独特な敬語が堪んないです。

本当に素敵なお祝いをありがとね!!あきちゃん、らびゅ〜

お読み下さった感想は是非、あきさまへ直接お伝えくださいませ!!!!
[Ixia]さまには、他にも涎の出ちゃいそうな素敵な夢がたくさんです。
2008.11.19 mims
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