聖なる夜に

街は随分前から、クリスマスモード。私は別に誰と過ごす予定も無く、周りを歩くカップル達を少し羨ましく思ったり…。


だけどまぁ、今からいの達に誘われてるから騒ぐんだけど。

いのがいるなら皆居るだろうな……サスケが可哀想(まず来てるかな?)。あ、ナルトもかιって言ったらヒナタも大変だね。ん?キバはヒナタ好きだっけ??






















………行きたくねぇな;;













んー……でも。
アイツも















シカマルも来てるんだろうし。
めんどくせぇって言いながら最後まで面倒見てるし。



ぶっちゃけ、そういう所が好きな訳で。












……って!!
何恥ずかしい事考えてんだ、私;;


夕方の人混みの中、一人顔を紅くしてしまった私。
周りから見れば怪しい事山の如しだ。



うん、夕日のせいにしよう。そう、夕日のせいだ!!










「…さむ」
 一言呟きながら、チェックのマフラーを巻きなおす。
やっぱり冬なだけあるなぁ、と思いながら足を早める。
夕日に照らされた、オレンジの雪を嬉しく思いながら。






***





「やっほー!久しぶりー。」


そう言って、皆の輪に入るアイツ。鼻と頬が真っ赤だ。
一瞬、いのとサクラに挟まれてるサスケをみて顔が引きつってたが(硬直ともいう)、直ぐに元に戻ってヒナタの隣に座ってた。


確かに、サスケには同情すっけどよ。





「シカマル、なまえの事見すぎだと思うよ。」


「………あぁ」


ヤバイな、久しぶりにアイツをみたからか?一瞬、横目で、チラッとのつもりだったのによ……見すぎって;


キバにバレたらからかわれんだろな。



………めんどくせぇ。
って、変な事考えてたらなまえの奴ナルトとサイに挟まれてやがる。

別に嫉妬とかじゃねぇけど、サイとナルトの目がアイツの胸元にあるのは許せねぇ(ってかサイもかよι)。なんでそんな服着てんだよ。

……少しは嬉しいけど(俺だって男だし?)。いや、やっぱ気に食わねぇ、ナルトとサイが(特にサイ)。










***






「やっほー!久しぶりー。」
 そう言って皆を見渡す。シカマルと、一瞬目が合った。直ぐにそらしてしまったけれど。
……ゲ、やっぱサスケったらいのとサクラに挟まれてる。可哀想に。


「よいしょっと、ヒナタ久しぶり。」

「なまえちゃん…久しぶり。外、寒かったでしょ?」

「んーまぁね。でも雪がキレイだったから大丈夫。」


少しヒナタとしゃべって、後はバクバク食べてた。たまにサスケから「た、助けてくれ」的な視線が送られてきたが、そこは無視。

完璧なシカトだ。だってサクラとか恐いし。いのもだけど。








「なぁなぁ、なまえってば食べてばっかりだってばよ」
 いつの間にか隣に来ているナルト。はんたいにはサイ君だ。

「え、まぁだって……」と、サスケの方を見る。



「あぁ、大変そうだね、サスケ。」


「あの視線に捕まったら人としての人生を絶たれそうな気がするから。」


「サスケの野郎…ムカツクってばよ。」


「サクラのとこ行けば?」

「そうそう、行ってきたらどうかな?」


「……遠慮しとくιι」



相変わらずナルトは面白いな、と思いながら。
シカマルの方をチラッと見る。暫し見つめていると目が合って、またそらしてしまった。



それから、シノとナルトの漫才みたいなやりとりを見て笑ったり、赤丸がテンション上がって暴れたり楽しんでいた。








「さ、そろそろお開きにしましょー」と、いのの声で皆席を立ちはじめる。



あーあ。結局シカマルと話さなかったなぁ。自分から話しかければ良かった。
やっぱり待ってるだけじゃダメなのかな。

ま、今更声かけにくいけど(だって目が合ってもそらしてばっかりだったし)。



「なまえ、シカマルと同じ方向だったよね?」

「え、うん。でもチョウジもじゃない?」

「僕、親戚の家に行くんだ。だから送ってもらいなよ。ね、シカマル?」

「あ?………あぁ。」

「じゃ、またね!」

「え、あ、うん。またね」



……シカマル、嫌なのかな。返事もあんまりノリ気じゃないみたいだし。




「あの、シカマル……私自分で…

「ん」

「……え?」
 自分で帰るから大丈夫だと伝えかけた時、手を差し出すシカマル。






え、手……繋いでもいいのかな。でも、違ってたら恥ずかしい……。








「だから、手。寒いだろ?」

「う、うん。」
 照れてしまって、顔が紅い。絶対に紅い。

恥ずかしくて、うつ向いてしまう私。そんな私の顔を、シカマルは覗き込む。


「いや…だったか?」

「う、ううん!そんなんじゃなくて、なんか恥ずかしくっ……!!」

「ククッ…」

「な、何がおかしいのよ」

怒った様なことを言うけど、実際は喉のおくで笑ってるシカマルのクシャッとした笑顔にキュンとしてて。





「別に、クククッ」



「もぅ…からかわないでよ」

「なぁ、」

「…何?」
 急に真剣な顔で話しかけてくるシカマル。やっぱり私と帰るの、嫌だったかな(今更な気もするけどね)。 
シカマル、優しいから断われなかったのかも。









「本当は色々言いたかったんだけどよ、その……



























俺、なまえが好きだ。」













「……ぇ?」



「あー……ったく…」













チュ














「……は、ちょっ……え?」

「そういう事。分かったか?」

「ぅ…ん……?」
 今、キスされた?!い、嫌な訳じゃないけど。寧ろう、嬉しいけど……え?
どうゆ……事?私の事、好きだと思ってくれてるで……良いの?



し、しかも何その顔。ニヤリって意地悪な笑み……かっこよすぎるよ。






「その反応だと、」



「……?」





「なまえも、俺の事好きって事で良んだよな?」



「っ…」










「ククッ。なぁ、今から俺ん家……来るか?」


























聖なる夜に





(愛する人と2人で……)









「それと、胸元のあいた服着るの禁止な」


(なまえ、意外と胸デケェってナルトとサイがいってて)

(それに腹が立ったとか言わねぇけどさ…)

















2008.12/24〜2009.01/01までフリー(報告して下さい)。



どうか貴方に、素敵な夜を…

Happy Christmas!!


密かにM様へ…


[*if you*]のsky.さまより頂いてきた(強奪!?)シカマル、クリスマス夢でした。

やっぱり定番だとは分かっていても、シカマルの意地悪なニヤリ笑みには毎回やられるな…sky.ちゃーん、素敵夢ありがとね!!
2008.12.24 mims