かわいい顔して悩殺犯

 いっつもそうや。お前見たら、動悸と息切れが激しいて、おかしなってまいそうなくらい、苦しいねん。
そら可愛い子ォ見たら、多少こんな気分になんのやけど、せやけどお前の場合は長いねん。一日中っちゅうか、逢うてへん時も苦しいくらいに胸がドキドキしてんのに、逢うてしもたら最後。時限爆弾ちゃうやろか言うほど、俺の心臓は喧しい。


「どないしたん、真子?」
「なにがや?」
「なんやえらい大人しいやん?」


 どっか悪いん?小首傾げて俺の顔覗き込むお前の顔が、堪らんくらいに可愛いて、またバクバク心臓が言い出す。

( どっか悪いんて、お前の所為じゃ、ボケ。)

 俺かて頑張って余裕の態度を見せてんねやけど、アカン。口から内臓出てまいそうなくらいドキドキしてる。


「別になんもないわ。」
「ホンマに?」
「ホンマや。しゃあから変な心配せんでええ。」
「うん、解った。」
  無理したらアカンよ?


 よしよし。俺の頭を撫でる細っそい小っこい手ェ。
めっちゃ気持ちええ温もりや。
 見た目はほわんてしてるんやけど、芯はちゃんとしっかりした子ォ。やねんけどちょっと頑固で融通利かんとこがあって、なかなか癖はある。
ま、癖は無いより有る方がええて俺は思うから、全然問題ないんやけどな。


「おおきに。」
「………ホンマに大丈夫なん?」
「しゃあから大丈夫やて言うてるやん」
「せやけど真子……熱あんのちゃん?」
「お、おいっ?!」


 おでこを突き合わせて、俺の熱を計ってるお前。
掛かる髪から香る石鹸の匂い。掛かる吐息。ギリギリまで迫った艶やかな唇。

( アカン。頭クラクラしてきた。)

 無意識でやってんのやったら、たいがいな小悪魔やわ。せやけどこれを作為的にやっとんのやったら、末恐ろしいヤツや。
そこまでちゃんと思考回路が動いてんのに、体は、全然別の動きをしてた。


「し、んじ…?」
「……好きや」
「………」
「お前んこと、好きや。」


 ギュッて抱きしめたら、華奢なお前は折れてしまうんやないかて思うくらい、儚ァて。また、抱きしめる力が強うなる。


「しん じ、」
「………俺にしとけ。」
「………」
「な?」
「やっと、素直になった。」
「は?」


 ふんわり笑うお前。アカン。それすら可愛い思える俺は、頭逝ってしもてんねやろな。




かわいい顔して悩殺犯
( ぜーんぶ、作戦やで。)( やっぱし。)


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DEAR みむ姉様
100万Hitおめでとう(v^-゚)
めっちゃ短いけど、プレゼント!
これからも頑張ってねェ♪"

thx:おやすみパンチ

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World of NaNaの菜々さまより、100万打祝いに頂いた真子です。菜々ちゃんいつもいつも免罪符&優しいお気遣いありがとうね!!!
これからも宜しくお願いします☆らぶ
2010.02.17 mims
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