それはもはや最終兵器です。
「隊長の好きな甘納豆ゲット!!」
お天気だし、隊舎の縁側でのんびり休憩するのもイイかも!と、紙袋を抱えながらひとり口許を緩めていると、バタバタと慌ただしい足音が近づいてくる。
なんだろうと疑問詞を浮かべながら顔を上げると、乱菊さんがとびっきりの笑顔で駆け寄って来た。
「あ、乱菊さー… 」
「アンタ何処行ってたのよー!」
「すいません。隊長と食べようと思って甘納豆を買いに行ってて、」
紙袋を見せた瞬間、乱菊さんが私の手を掴み、信じられないくらいニコニコしている。
なにか悪巧みでもしているんだろうか。と、そんなことを考えていられたのもつかの間。
「そんなのどうだってイイのよ!」
物凄いスピードで、乱菊さんは走り出した。
「え!?ちょ、ら、乱菊さん!?」
制止を求める私の言葉も聞かず、乱菊さんは隊舎まで突っ走ってゆく。
一体何があると言うのだろうか。乱菊さんのことだから、また隊長に怒られるようなことでも仕出かして、私にフォローを求めているってところかしら。などと考えていると、執務室が見えてくる。
「ギンーっ!連れて来たわよー!」
「なっ!?」
「乱菊!ええタイミングや。」
「市丸ーっ!松本ーっ!」
日番谷隊長が、怒声を上げる。その様子からして、市丸隊長と乱菊さんの二人が結託して何かをしていることに、まず違いないだろう。けれどそれが一体なんなのかは、まだ、私には解らない。
「乱菊さん、市丸隊長が?」
「ギンなんてどうでもいいのよ!」
それよりアンタ隊長見てみなさい。
「隊長?日番谷隊長がど、」
市丸隊長に押されて出て来たのは、もちろん、日番谷隊長。日番谷隊長なんだけど、装飾品が着いていると言うか……私、幻覚でも見てるのかな。なんか猫耳と猫尻尾が生えているような……。
「……………」
「……………」
「…………………」
「…………………」
目をぱちぱちさせて、擦って。何度も何度も日番谷隊長を確認してみる。だけどやっぱり頭に耳が、お尻らへんに尻尾が生えている。
「アレ?どうしたの?」
「乱菊ー!なんの反応もあらへん!」
「お前らぁぁあ!俺を嵌めたのかー!」
顔を真っ赤にして乱菊さんと市丸隊長を怒鳴り散らす日番谷隊長。動くたびに尻尾が揺れて………
や、やべぇ!萌え……
「冬獅郎様!」
「な、なんだ?」
「ちょっとコレを!!」
懐から取り出した、スリムタイプの黒淵眼鏡を彼に取り付ける。
ああ……。もう、私死んでもいい。
「イヤアアア!!!も、もう、無理!!!」
「ちょ、おい!!!」
「あーあ…。イッてしもた?」
「ギン、逝くの間違いでしょ?」
死因が鼻血による出血多量だなんて、カッコ悪いことこの上ないけど。でも、猫耳猫尻尾眼鏡の冬獅郎様の姿が見られたから、私は誰より最高に幸せだー。
それはもはや最強兵器です。
(案外強力なのね、猫耳猫尻尾。)(せやろ?ボクも早よ彼女に、)(松本ぉぉお!!市丸ぅぅう!!テメーら、覚えてやがれ!!)fin
mon amour様の猫耳・猫尻尾に触発され、抑えきれなくて書いてしまったカオス。
みむ姉様!!!我が儘聞いてくれてありがとうーっ(>_<)お蔭様でまたアウトプットが出来ます(*´∀`*)
いつもホンマにありがとう(^人^)
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こちらこそ、
菜々ちゃんいつもありがとう!
2010.03.18