懐かしの校歌が流れて彼女か
らのメールだと知らせる。文
面に目を走らせて思わずフッ
と微笑んでしまった。ただな
んとなく、進んだ大学で出会
った彼女、それがこんなに大
切になるなんてあの頃は思い
もしなかった。彼女には外国
に出張が多い仕事、と嘘をつ
いている。マフィア、だなん
て言えるはずなかった。危険
に曝したくなかったから。


また携帯から校歌が流れる。
沢田綱吉からの連絡かなと思
ったら違った。――あいつだ。
ゾワリと背筋が凍った気がし
た。またか、彼女気取りもい
い加減にしてほしい。何度も
メールや電話をしてくる。勿
論返事も応答もしてない、逆
に彼女に心配をかけてしまっ
てるようだ。後輩だった美々。
笑顔がふと浮かんできた。


「どうして…」


こんなに僕と彼女を苦しめる
んだ?僕は紙にスラスラと彼
女へのメモを残して任務の為
に哲に連絡しながらアジトへ
向かうことにした。





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