『"たかお、きいてくれた"』
「あー、合唱部のコンクールのことだろ?」
"そうだよ"と返した彼女に俺は日にちを伝えた。
本来なら如月が引退する、最後のコンクールだった。が、このこともあり、参加できなくなった。
「ごめんな。如月」
『"なにが"』
「一生懸命練習してたのにな。ごめんな。あの時コンビニ寄ろうなんて言ってさ。俺があんなこと言わなきゃ今頃歌ってたのにな」
ぽつぽつと言えば、如月は
『"そんなことどうでもいいよ"』
と真剣に俺を見て返してきた。
どうでもよくねーよ。と言おうと思ったが、それより先に
"じゃあ、こんくーるまでにあるけるようになってさ、はやくたいいんしないとね"
と微笑みながら言葉を紡いだ。
そーだな。と、そんな如月に俺は微笑しながら返した
消えることなき罪
(悔やんでも悔やみきれない)
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title:ポケットに拳銃
120921蜜柑
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