決めたのはつい最近。
感じたのもつい最近。


『高尾は真ちゃん真ちゃんて、なんだか緑間君の恋人みたいだよね』

何気なく、あの食事の席でそう言った。
そうすれば彼は「そう?俺から見たら真ちゃんと那音な気がすんだけど」と、返ってきた

緑間君は、私達2人にツッコミらしきものをいれていた。正直どうでもよくなって、その後の話を聞いてない。







「なあ、那音。俺らって、いつまで腐れ縁をつないだままなんだろうな」

帰りに、ふと、そんなことを彼が言った

『んー、きっと、どちらかが死ぬまでじゃない?』

薄暗い夜道で、メモをポケットから取りだして、素早くペンを走らせた

「ふーん、やっぱそう思う?」

こくり。と、頷けば、そっか、と、言って笑った

「俺もそう思う。お前とは、離れられないと思う」


目線を真っ直ぐ帰る方向に向けて、高尾が言った。
その言葉を聞いて、なんだか少し嬉しかった。


私は、再びペンを走らせて、高尾の袖を引っ張り、メモを見せた

「んー、『運命って信じる?』か。なんか真ちゃんみたいだな。運命なのだよ。てな」

笑ながらメモを読み、再び目線を戻した。
運命か…。と、高尾が何度か呟いた。それから少し沈黙が流れる

「うーん、真ちゃん程じゃねーけど、俺はまあ、信じるかな。那音は」

『わたしもしんじるよ』

「そっか、」

ペンが追いつかず、高尾の袖を何度かひっぱり、こっちに目線を向けさせて、口パクで伝える。それを見た高尾は、分かったようにそう言って、微笑んだ

それから彼はまた視線を戻して

「だって、那音と一緒にいて、過ごして、そんでもって飯食ってってさ、なんか運命みたいじゃん?だから腐れ縁も、もともとそうなるようにしくまれた運命だったんじゃねーのかなって思う時があんだよなぁ」

と、言っていた。

ああ、腐れ縁って、やっぱり運命だったのか。高尾もそう思っていたのか。ならば、その運命に従おう。




それでも君を愛するということ

(ありがとう。ありがとう。大好きです。これからも、ずっと…)


そうして私は、一つの決心をしたのです。
ずっと、ずっと、考えていた答えを、今更ながら出したのです



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130121蜜柑




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