思い出とぬくもりと吐き気




あいつを知ったのは小学生の時。同じクラスだったのが始まりだった。
人なっこいあいつと俺は、なぜか気が合う2人だった。幼馴染とは言えないが、腐れ縁のような仲だった。

そうしてそのまま中学にあがった。俺はバスケ部に入り、あいつも何かしらの部活に入った。いつも帰りが同じ時間になると自然と一緒に帰るような仲だった。小中学校まで、俺たちの関係は全くと言っていいほど変わらなかった。

が、転機が訪れたのは、俺が部活を引退した後の日の帰り道だった。

「如月ー。コンビニよらねぇ」
「いいよ。アイスでも買うの?」
「んー。よろしくなー。」

俺がそういうと、如月はふにゃりと笑い、何気ない会話をしながらコンビニに立ち寄る。そしてお目当てのものを買ってから外にでた。

アイスを開けて2人で駄弁りながら食べ、終えるとまた歩き始めた。







「……高尾っ!!」






彼女の声を聞いたのは、これが最後だった。







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