サイレントフォーカス
ある日の帰り、高尾を探して廊下を歩いていた。
今日は部活がオフの日だと聞いたから、一緒に帰ってやろうと思ってだ。
なかなか教室に帰ってこないから、痺れを切らせて廊下をウロウロと、さまよっていた。
〜♪
どこからかピアノの旋律が聴こえた。
音につられるように音のする方に歩く。気がつけば音楽室。重たい扉をそおっとあげて中を覗く。ありえないが、これで人が居なかったら大爆笑だ。後で高尾に教えてあげよう
こっそり開けて中を覗けば私の知っている人物がいた
そのまま聴き入っていると、音が止まり、その代わり「だれなのだよ」という言葉が聞こえた
勝手に聴いてごめんない。と、言いたくて、とりあえず顔を出して笑って見せる
「お前か」
緑間君の言葉にコクリと頷く
「そんなとこで聴くぐらいならちゃんと中まで入ってこい」
言葉に甘えて音楽室の中に入った。緑間君に近づいて『ピアノ上手だね』と伝えると、少し満足そうな顔をしていた
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