黒バス | ナノ

緑間くんと絵馬


「あー、寒いー。真兄おみくじどうだった」
「…中吉だったのだ」
「そっか。私なんて受験生なのに凶だよ?あーこわこわ」

なんとなく聞いた答えに、少ししょんぼりした返事が返ってきたので、素っ気なく返した。
真兄とはただの家族付き合いの長い幼馴染みである。なんとなく暇だったので、誘ってみれば、その誘いに承諾してくれて、ついてきてくれた。
今年は友達と行かないんだね…

土手で子供が凧などをあげたりしていて、とってもお正月って感じがする。そんな中、2人でのんびりと歩き、神社に向かった。


「あ、真兄」
「なんだ」
「今日のラッキーアイテムは?持ってないけど…忘れたの?」
「今日のラッキーアイテムは絵馬なのだよ」
「絵馬?あ、あれか!合格しますようにって書くやつ」
「違わないこともないんだが、それだけとは限らん」
「じゃあ早速買おう」

真兄の手をぐいぐいひっぱり、お守りなどが売っている所に行く。
そこにある絵馬を二つとり、それを買う。そして、沢山絵馬が吊るしてある所まで行き、油性ペンを2本手にとった。そのうち1本は真兄の手にある


「"秀徳高校絶対合格"…と、」
「お前秀徳来るのか」
「うん、行くいくー!そんでねー、緑間真太郎伝説を…!ね、」

私がニヤリと笑いながら言えば、「な、なんなのだよそれは」と、身震いをしながら言った。「真兄のあーんなことやこーんなことや?!」と、言えば「へんな噂をたてるなよ」とだけ返ってきた
あれ、ということは…。真兄と同じ学校行ってもいいってことだよね…。
心の中で出した答えに胸が踊る。だって、ずっと、反対されると思ってたから。正直嬉しかった

そして、横をチラリと見れば、バスケの事と共に、横に小さく『蓮頑張れ』の文字。斜め上を見上げれば、少々顔を赤くした真兄が見えた。

「来年秀徳で待ってる…」

そう、真っ赤な顔で言われたので、こっちも嬉しくなって、「待ってて!真兄と毎日一緒に居られるようにがんばるから!」と、宣言してしまった。いっか、絶対合格してやるんだから。
絵馬を吊るすと同時に、来年もまた、真兄と一緒にここにこれますように。と、いう願いもこめて、吊るした。

それを聞いた真兄が、小さく笑っていた

緑間くんと絵馬
(なんか、これじゃあ私がバスケ頑張るみたいだね)
(う、煩いのだよ…)



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130117蜜柑

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