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「だああああああ!甘いも…「煩い!」…」

それはある日差しの強い日のことでした。





「もー、こんな時に限ってなんでロックスも誰もいないのよ―」

はあ、とため息をついた。只今船のキッチンにいます。そして冷蔵庫の中を探って材料をだす

「ええっと…卵と、小麦粉とあと…」

誰もいないので仕方ないから自分で作ることにした。なににしようかなーとか考えて冷蔵庫の中を覗いていたのだが、本当に何もない。これじゃあロックス達も買い物に行くはずだよね〜。ああ納得、納得〜
この材料なら…と、頭をフル回転させる

「ホットケーキ…」

もちろんチーズも無ければバターもない。本当にカラッポな冷蔵庫から考えてホットケーキを作ることにした。卵はあと少し残ってたからちょうどよかった

「ふんふふふーん」

鼻歌を歌いながら卵を割る
うん、今日もうまく割れた


「腹減ったー…て、リモンじゃねーかよ」
「あれ、スパーダじゃないか。ロックス達ならあいにく買い物だよー」
「何作ってんだよ」
「ホットケーキ。いる」
「ん、あ、あぁ」
「じゃあそこで座って待ってろよ」

第一声が腹減ったのスパーダは椅子に腰掛けた。
私があげる気になった理由はただ、あげないとうるさそうだからだ

「おい、大丈夫なのかよ」
「え、ああ、うん。今いい感じに混ざってるよ」
「ちげぇーよ。体だよからだ」
「あー、大丈夫だよ。多分軽い貧血だし」
「そーかよ」
「そーだよ」
「無理すんな」
「無理してない」

そっけない返事をしてから温めていたフライパンを一度冷やしてから生地をいれる

「いい感じじゃねーかよ」

おかしな笑い方をする彼は何時の間にか私の後ろにいた

「て、な、なにしてんの」
「少しだけ」

はぁ、とため息をこぼして私は動きにくいながらもフライ返しでひっくり返す

ただいまスパーダが私の背中に抱きついております
そうでも背の高いスパーダなので、ちょうど首元らへんに顔があって、息があたってくすぐったかったりする

「できたけど食べないの」
「食う」
「じゃあ離れて。そして座って」
「おう」

さっきまでとちがってどこからやってきたのかわからないくらい元気な返事が帰ってきた

いただきます。と、言って私たちはテーブルに着いてなんか話でもしながらホットケーキを食べた

作れるだけ作ったら結構な量になったから後でアンジュさんやらユーリやらにおすそ分けしようかなぁ…なんて思ったり

とりあえず久しぶりにスパーダと2人っきりで食事をするなー。なんて考えながらぱくりと温かいホットケーキを口にいれた




ーーーーー

おちはどこにいったのだろうか


120725

 
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