10
もふもふ族のキュッポ達の願いで渋々きたこの船
正直にいいますとめんどくさい、とか思ってましたが、案外興味ってやつがでてきました
ここにはいろんな人がいるのでね、
それとは別に最近なにかに見つめられてるような気がして気味が悪い。この船には亡霊でもいるのでしょうか
「…」
ほらまた物影から覗かれているような気がして気持ち悪い
僕が後ろを向くと素早く隠れていなくなる。しかもいたであろう物影をみても人なんていた気配すらない
いったい何なんでしょうか、忍びかなにかですか。それは
気になって気になって仕方ないので今度こそ誰なのかを当てて見せます!僕が知らない事があるなんて嫌ですからね
罠をしかけて…あ、でも見られていたら意味なんでしたっけ
あーしてこーして…
と考えているうちにまた誰かに見られているい視線が
「誰ですか!」
イライラしたので振り向きざまに苦無を投げた
しかし、シュっと音を立てて壁に突き刺さった
「あれー、リモンっちじゃーん、なにしてるのー?」
「え、ノーマちゃん!?」
苦無を投げた方向から声が聞こえたのでそこに行ってみる
「ねーねー、何してたのー?ずいぶん楽しそうな顔してるけどさー。もしかしてお宝?お宝見っけたのー?」
「ち、違うってば」
「あやしい、さては隠してるなぁああ」
「隠してないってば、お宝持ってたら隠す前に売り飛ばすから!おかねにするから!!」
「えーじゃあなにしてんのさー」
「なんでもいいじゃんかー」
行ってみたらノーマさんとリモンさんがいて会話しているだけでした
でも、なんとなく絞れた気がするので。とりあえずリモンさんを重要危険人物(仮)しておくことにします。ノーマさんは…通りすがりですよ。きっと
その後二人はどうでもいい会話しかしなかったので、ほおっておいてほかのところに行くことにした
そして次の日、
また視線を感じたのでその視線を探ることにした
今回と前回の違いは、とりあえず視線を感じたらリモンさんを探す。
ということにしました
そういうわけでリモンさんを探し中なのですが、ぜんっぜん見当たりません。他の人に聞いたりしたのですがリモンさんはこの船にいるらしいです
でもどこにもいないです
船内を走ったので少し息が切れた
それをみたノーマさんが僕に近寄って話しかけてきた
「ジェージェーどっしたー?人探しー?」
「あなたには関係ありません」
「ふっふー、リモンっちを探してるんでしょー。いいよー手伝ってあげるー」
ニヤニヤしながらノーマさんが言ってきた
正直ノーマさんって、わかりやすい…
「別に一言も言ってません」
「つれないなぁ。まーいいや、とりあえずリモンっちを探せばいいんでしょー。遠慮しないで。手伝ってあげるからー!それじゃ、」
後でね、と走り去っていくノーマさん。
そして数分後にまたノーマさんと会うことになる
「あ、ジェージェーいたいたー!はい、リモンっちだよー。会いたかったんでしょ?」
大きく手を振って近寄ってきたノーマさんと、後ろにいるのは重要危険人物(仮)のリモンさん。
じゃあ私はこれで〜と、ノーマさんがリモンさんの背中を押してからどこかに去って行った
多分後で何かを請求するつもりなんですね
そしてどうしてこう…いとも簡単に重要危険人物(仮)を捕まえてこれたんでしょうか
「あああああああのさ、ジェイ君どうしたの」
「あなたですよね。僕の後をつけ回っているの」
「つつつつけ回ってただなんて失礼な!ただジェイ君がかわいいなーと思って見てただけだよ」
やはりビンゴだったようで、はぁ、とため息がこぼれた
「それを世間一般にはストーカーっていうのですけど、知りませんでしたか」
「え、すとーかー?ストーカーしたつもりなんてなかったんだけど。もしかしてストーカーされてたの?」
「あなたにね」
え、と首をかしげる彼女にすこし苛立ちを覚えたが、ポーカーフェイスをたもつことにした
「うーん、でも、ジェイ君がそう思ってたんだったらそうかもしれないや。ごめんね!これからは堂々と見るね」
「いや、そういう意味じゃなくて…」
「そんなことよりさ、」
「はぁ」
「抱きついてもいいですか!!」
「は、」
「いやーさ、初めて会ったときから抱きしめたくてしかたないのだよ。ほら、可愛いもの見たら抱きしめたくなるっていう乙女の鉄則?」
「そんな鉄則ありませんかうわあああああ」
「かわいいかわいいかわいい…!!」
僕が許可を出す…言葉を出す前にはすでに抱きつかれていました
その後、彼女が重要危険人物(仮)から要重要危険人物になったのはいうまでもない
―――――
甘党のキャラがだんだんわからなくなってきたような、そうでないような。
甘党は変態じゃないよ、ただの可愛いもの好きなだけだよ
じぇいくんきゃらほーかい激しいですね。ごめんなさい
120707
← →