深刻な問題なのです
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「ついてるぜ」

気がついたらスパーダの顔が私の頬にあって…
なんていうか、私の頬にスパーダの口があった

えっと、頭の回転が遅すぎてついていけないのですが、とりあえず最初から整理してみようか。

まず、今は宿でご飯中なのである。ついでに隣はスパーダとルカ君。ついでにそのルカ君のとなりがイリアちゃん。イリアちゃんの向かいにエルマーナ、エルマーナとスパーダの間にアンジュさん。そして私の向かいに座るのがリカルドさんとコーダ。
うん、これまではオッケーだよね?
で、問題はここからなのよね。
そうそう、今日はみんなでレベル上げをする為にひたすらギルドでクエストをこなしていた訳だ。だからすんごくお腹空いていた訳で…今私は頬いっぱいにご飯を詰め込んでいた

ぶっちゃけいうと、さっきまでなんだけどね
そのせいで私の頬についていて…、そうして今にいたる…と…?

それで私はぱくぱくと口を開けながらスパーダを見ると彼はへんな笑い方をしながら満足そうにしてた。

ちょっと、びっくりしすぎてナイフとフォーク落としちゃったじゃないの。

ついでに周りを見回すと、イリアちゃんは「よくやるわぁ」的な事を言いたげな顔をしていて、リカルドさんは完全に目をそらしてくるし、エルマーナはガン無視(てゆうか、食事に夢中?)アンジュさんにいたっては食べながらすんごく冷たい目線を送ってくる。ルカ君はというと、なぜかスパーダに尊敬の眼差しを送ってる

そしてスパーダをもう一度見ると、彼はなにもなかったように食事をしていた

で、またみんなを見ると何事も無かったように食事をしていた。だから私も何事も無かったように食事することにした





食後はそれぞれ部屋で一夜過ごすことになっているのだが…あいにく部屋は4部屋しか空いてなかった。しかも、そのうち一部屋は1人部屋。それで適当に別れた…と、いうより早い者勝ちで部屋割りをしたらあら不思議、リカルドさんとルカ君、アンジュさんとエルマーナ、イリアとちゃんコーダ…という結果になり、私とスパーダが強制的に一緒になった。
ついでにイリアちゃんは1人部屋で、コーダと一緒ってわけ


ぶっちゃけもうどうでもよくなったとか思った

ベッドの上に足を投げ出して座る。ついでに靴も脱いで投げといた

ベッドに座ってため息なんかついていたらつー、と背中を指でなぞられる
それと同時に「ひゃっ」って声が反射的にでる。後ろを見るとやっぱりスパーダがいて、口角が上がっていた

「よオ、ななし。同じ部屋だな」
「そうですね」
「つーかお前メシんときすげぇ顔してたぜ」

奇妙な笑いが部屋に響く。しかもなぜか彼は大爆笑という
正直スパーダ気持ち悪っ

「あーもう笑い方きっもちわるぅぅぅう!あのさ、食事中にあーゆーことするのやめてくれない」
「別にいいじゃねーかァ。減るもんじゃねぇし」
「減るわよ!私の心が!ガリガリ削れてるわよ」
「きめェよ。お前が心とか言うととくに」

まだ愉快に笑うスパーダを見て、だんだんむきになって声がおっきくなっていく
心ってていうか、プライド…なんだけどね

かっちーんときた私はスパーダに対抗するみたいに言い返たりしていたら、なんか知らないうちに言い争いみたいなのになっていた

「こんの不良貴族!」
「あ゛?うるせーこんの貧乳」
「うるさいわい!あ、そうでしたね、スパーダ君は坊ちゃんだったからお胸のおおきな召使いさんしか見たことなかったのよねぇ?坊ちゃん」
「坊ちゃん言うな!あーもううるせぇ今度坊ちゃん言ったらてめぇの口塞ぐからな」
「いいわよ塞げるもんなら塞いでみなさいよ!なんならあんたのうっるさい口を私が塞いであげましょうか?お坊っちゃま?」
「んだとテメエ…」
「ふ、上等よ」

売られた喧嘩は売り返す。な私達が喧嘩するのはよくあること

私はばっと横向きスパーダと正面に向き合った

「…」「…」
「いきなり黙んなよ」
「そっちこそ…」

いざお互い向き合うと顔が近くてなんだか顔に熱が上がってくるのが分かる
ちらりとスパーダを見ると彼も顔が赤かった。

目を合わせにくくて、お互い目線が泳ぐ。そして泳いだ目線がたまにぶつかってまた顔が赤くなる

「今日ハイイ天気デスネ」
「そ、ソウデスネ」

言葉を交わしてみるものの、お互いなんだかぎこちなくてしかもくすぐったい

正面向き合っただけなのに、なんなんだろこの気持ちは…

それは申告な問題なのです
しばらく沈黙が続いてそれを打ち切るように勢いよく扉が開いた
開けたのはイリアちゃんで、イリアちゃんは息を切らしていた

「ななし、アンタだいじょう…ぶ…て、ちょ、あまいわよ!なんなのこの空気?!」

入って来たと思ったら大きな声で甘い!とか言ってきたからびっくりした

「い、イリアちゃん…だ、ダイジョウブダヨ」
「お、オウイリア…。げ、元気か?」
「もう、なんなのよアンタ達のその顔は!心配して損した!」

なにを心配していたは分からなかったけど、イリアちゃんはため息をついた


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キリリクありがとうございました!
甘めにしてみたつもりなのにあまり甘くなくなってしまいましたね!
もうしわけございませんぬ
リクエストありがとうございました\(^o^)/

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