02 「…?!」 驚き過ぎて声が出ないってあるんですね! 目の前には女性が倒れている。 「どうしよ…っていうかとりあえず中に入れよう!」 家の玄関の前にいた女性は、忍者…?みたいな変な格好。 生地は所々破れていて、血がかなり付いていた。 「ちょっと見て…ヤバそうだったら救急車かな…!」 * * * * * あんなに血だらけだったのに、傷は全部浅かった。 数は多かったけど… 何なんだろう、この人… こんな切り傷が身体の至る所にあるなんて、大丈夫なんだろうか。 土と血で汚れていた顔を拭くと、頬に傷痕。 顔にまで…と何だか私が悲しくなってしまった。 現実的に言えば、多分この状況はよくない。 警察なり何なり呼ぶべきなんだろう。 でも私は何故か、この人は私が見なきゃいけない そんな気がした。 (何があったかは知らないけど) (安心して寝ててね) next… |