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教えてもらった通りに「しゃわー」を駆使し、汗を流す。



「……っ」



家に帰ってからと、脱衣場での先程の光景が頭から離れない。

外に出て分かったのだが、この時代では肌を露出するのは結構多いようだ。
見掛ける女性は腕や脚を惜しげも無く晒し普通に歩いていた。

もちろん名前も例外ではなく。
たんくとっぷ、という衣類から伸びる腕は傷一つなく、(普段の)私のようなゴツさもくノ一のような筋肉もなかった。

そして脱衣場で見た、真っ白で柔らかそうな胸…



「〜っ!」



頭から消そうとしても消えないあの光景。
今の自分にも同じものが付いているのだが、傷はあるし日にも焼けているし、程よく筋肉もついている。
あの、まるで外界に出たことのないような何処かのお姫様みたいな美しい肌とは違う。

どうしても名前の身体を思い出してしまう自分を戒めるために冷水をかぶった。



「…っ三禁はどうした…!」



呪文のように呟きながら頭、身体を洗った。
使用したシャンプー等は当然名前のもので、彼女の匂いがする。
ふんわり、優しい香りだ。

まるで、名前に包まれたような…


そこまで考えて長次は頭を振る。
自分は何を想像しているんだ!
学園一忍者している同級生みたいに頭を打ち付けたくなってしまった。


本当に、何故女の身体で此方へ来てしまったのだろうか。
その所為でこんなことに…

いや、それにしても名前は身体の触れ合いが多くないか?
直ぐに抱きつくし…

それがこの時代の普通なのか?



結局、身体が休まるはずの風呂は煩悩との葛藤で終わってしまったのだった。


(あ、長ちゃん!お風呂大丈夫だった?)
(…あぁ…)
((何か疲れてる?))


next…









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