「あ、また主語抜けましたねー」
ヘラリと笑う***は俺の目を見て爆弾を投下した。
「マルコ隊長が、好きですからね」
「……?!」
目を見開く俺を余所に、ペラペラ喋り続ける。
「そりゃあ好きな人と一緒に居れるんですもん、楽しいですよー」
「***、」
「マルコ隊長忙しいですし、あんまりゆっくりお話なんて出来ないじゃないですか」
「ちょっ、待てよい!」
制止の声を上げると今度は***が目を見開いた。
「俺、が、好きって…」
「あ、はい」
そうですけど何か?と言わんばかりの***。
「それは、どういう意味で、その、恋愛とか、」
「ああ!勿論恋愛の意味で!」
にこやかに言われて俺は少し混乱した。
こんなさらっと告白されるなんて…いや、それも天然の為せる技か!?
ぐるぐる考えていると彼女は俺の手首に触れ、
「あれ、脈早いですね…献血今度にしましょうか」
そう言って再びヘラリと笑った。
「──あァ、そうしてくれよい…」
手首に触れる小さな手を握り、引き寄せる。
「とりあえず、この動悸を鎮めてもらおうかい」
(あぁ、***も脈が早いよい)
(そりゃあ、好きな人にこんなことされたら)
end.
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