「あんたなんかさっさとゴンドラ漕いでお姉さん方といちゃいちゃしてればいいじゃない」鋭い彼女の言葉がグサグサ突き刺さる。 ちなみに精神抉られるくらいダメージは受けてるが彼女に躊躇はない。 「デレデレしちゃってるし、私なんかよりお姉さん方と一緒にいるほうが楽しいんじゃないの?」ふわふわとしたシフォンワンピースとは裏腹な酷い毒舌。 ファンだとかいう年上の女性に話しかけられていたのをちょうど見られてしまったが運の尽き。 罵倒され続けて早五分。彼女も疲れ切ってしまったのか溜息をひとつ。 今日は帰るね。その一言で今までの罵倒が終わりを告げて踵を返した彼女は一言。 「ジャンルカと一緒にいられるの、ただでさえ少ないのに」 ワンピースの裾を揺らして背を向けた彼女の華奢な腕を掴んで後ろから抱き締めてやると彼女はびくりと肩を揺らした。 「…ごめんジャンルカ、私我儘言ってばっか」 「別に君は悪くないよ、」 毒に包まれた甘さは極上の |