「キャプテン、お疲れ様!」

泥だらけになったキャプテンの為に前もってタオルは濡らす。スポーツドリンクは喉に甘さが残らない程度の濃さに調節。そのくらいの小さな気配りしか出来てないのに、彼はいつも笑顔でありがとなって受け取ってくれる。そのせいかキャプテンに好意を持つ人は少なくないわけであり。(夏未とか秋だとか、ね)まぁ私も何だかんだその一部に含まれているのだけれど。

「なぁ、」

「どうかした、キャプテン?」

「そのさ、キャプテンって呼び方、やめないか?」

どうして急にそんな事を。そう問いかけてみると自分だけ名前で呼ばれてないからだとか。確かにキャプテン以外は下の名前…風丸だったら一郎太、とかだけど。でも、キャプテンは特別だから。

「んーキャプテンのお願いでも駄目。ちょっとだけ理由があるんだ」

キャプテンは名前で呼ばない本当の理由にきっと気がつかないんだろうなぁってちょっとだけ笑ってしまった。


call my name.

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -