Please say to me

「仕事手伝ってくれ」と担任に言われて渋々手伝い始めたのはいいけれど量が減る気配は一向にない。
というよりは何故生徒会の仕事を私がやってるんだ。まずそこが疑問。
溜まりに溜まった資料の整理をする為に運ぶのはいいものの、やっぱり重かった。
段ボールいっぱいの資料を二箱分手にして階段を上がってく。

「何してるんだ、お前」
「見ての通りのパシリです」

佐久間の髪の毛しか見えない。本人の顔が見えない。くっそ重い。
「手伝ってくれないか」と私が言う前に「俺もう行くわ」と言われてしまう。

「待って待って!なんかおごるから手伝って!!」
「…しょうがない、手伝ってやるよ」
「くっそお前それが狙いか!」

軽くなった段ボールを持ちながら不満をぶつける。
「ハーゲンダッツ2個な」とニヒルな笑みを浮かべて言った佐久間をよそに、私は自分の財布に危機感を感じた。

―――
佐久間に「しょうがない、手伝ってやるよ」と言われたい


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