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息抜きとしてみんなで肝試しやろうか。 突如出された計画に逆らうことなどできず(久遠監督がやる気満々だったのには笑いが込み上げた)、二人一組のペアを組むことになった。 「はい、名前の番だよ!」 「んー…あんまり気乗りしないんだけどね…」 とりあえずリュウジの手の中の一本を引く。正直肝試しとか大の苦手なのだ。 くじを持ってきた本人はというととてつもなく楽しそうな笑顔でいる。 どこをどうすればそんなに楽しみなのか疑問だ。 壁山なんか既に泣いているのに。あ、でも女の子達が怖がるのは見たいかな、可愛いし。 本音がだだ漏れだったのかものすごい形相で久遠監督に睨まれた。冗談ですよ、冗談。 「ね、何番だった?」 「私?とりあえず3番…」 「じゃあ俺と一緒だね!もうスタートしはじめるみたいだから行こう?」 不意に手をつながれて私は間抜けた声を出してしまう。 ああ、行きたくないんだけど…仕方ない、諦めよう。 真っ暗な校舎の中にリュウジと一緒に足を踏み入れると、リュウジがくすくす笑ってた。 「ど、どうしたの?」 「別に?ただすごくうまくいったなぁって思って!」 「うまくって…何が?」 にこやかに笑う彼は私の手をもう一度強く握って真実を告げるのだ。 「このくじ、実はイカサマなんだよね」 ――― 「このくじ、実はイカサマなんだよね」と言われたい |