「フレンって変、本当に変。いつになったらそんな過保護じゃなくなるの?」

随分と長い間、いうなれば会った頃からずっと彼は私の行動にいちいち何かと文句を言う。自分の母親よりも面倒見がよくって…何だかフレンのほうがお母さんって勘違いしそうになるくらい。

「ファーストはいつも危なっかしいからだよ。…まぁもう一人問題児がいたけどね」

「それってどーせユーリの事でしょ?なんだか嫌だなぁ、ユーリと同レベルなんて」

それ、本人が聞いたら怒るよ。フレンはいつものようにふわりと笑いながら警告する。本当にフレンは変。っていうよりは鈍感というほうが正しいか。そんな風に愛想良くしてるから周りの女が寄ってたかってくるんだよ。無駄に過保護にされているせいかフレンに惚れ込んだ女の目線が刺さる。痛い、精神的に痛い。

「ねぇ、ファースト。君に言いたい事があるんだ」

何よいきなりかしこまっちゃったりして。そう言葉を投げかければフレンの口から思いもしない言葉が出る。どういう事だお前!ふざけるなバカ!恨むぞ、私は恨むぞ!ああもう、明日からの女性の視線が一層痛くなる!!

にっこりと笑いながら頬をほんのりと赤くするフレンにいらいらしたけど私は真っ赤になっていただろう。
ああもう、こっち見るな卑怯者!!

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